Facebook 2019年11月6日 <台風19号被害の背景と今後の対策案:その4>

<台風19号被害の背景と今後の対策案:その4><千曲川の堤防決壊地点や北陸新幹線長野車両基地を視察、江戸時代の洪水高さを示す「洪水水位標」も発見!>11月4日視察を11月月6日報告。

10月12―13日の台風19号の影響で、北陸新幹線の車両基地が水没してしまい、120両もの車両が廃棄処分にされざるを得ないという長野市の赤沼・長沼地域。北陸新幹線車両は碓氷峠の急坂を超える為の特別仕様ということで、廃棄処分車両に見合う新車両の製造には1年近くかかるともいう。今後の運行減少被害もいれるとその財政的影響は数百億円を超えるかもしれません。JR東日本の経営悪化や運賃値上げにつながらないよう、祈るばかりです。

今後、二度と同じような甚大な水害被害を出さないために、国や県など河川管理者は、浸水リスクを徹底的に調べて、ハザードマップなどで住民や事業者に知らせて、新幹線基地のような公共性の高い開発はもちろん、福祉施設や学校建設、また個別の住宅建設においても留意・配慮できるよう法整備をするべきです。具体的にはハザードマップのリスク情報を、不動産取引時の重要事項説明として義務化、法令化する動きが必要とおもいます。今国会でわたし自身、国土交通省への質問を準備しています。

また千曲川周辺はその名前の通り、曲がりくねり、長い間、水害に苦しんできました。長沼、赤沼の地名にも反映されています。この地域の記録がある過去最悪の洪水は、江戸時代中期、寛保年間です。寛保水害も含め、これまで記録にある千曲川赤沼地区の洪水高が、「善光寺平洪水水位標」として新幹線車両基地近くの県道沿いに建てられています。私たちの背丈の二倍にもなります!!建主は赤沼の自治会です。これから広めたい「町まるごとハザードマップ」の発想です。

今こそ、私たち日本人の多くが、洪水氾濫原に居住し、経済生活を営んでいるという、逃げようのない「不都合な真実」に真面目に向き合う行政と政治の覚悟が必要です。

今回の千曲川視察は、地元選出の篠原孝衆議院議員と阿部知子衆議院議員、秘書のまさのあつこさんのお世話で実現しました。近藤昭一衆議院議員も参加下さいました。飯山市議会議員の市川久芳さんの献身的なご準備とご案内にも深く感謝いたします。

また新潟大学名誉教授の大熊孝さん、京大名誉教授の今本博健さん、元土木研究所次長の石崎勝義さんという、私が尊敬する「堤防強化・流域治水応援三大研究者」が参加してくださいました。今回の千曲川堤防決壊に対するお三方の見解と今後の千曲川の水害被害回避の提案については、次に報告させていただきます。

#台風19号被害 #長野県長野市 #千曲川 #北陸新幹線車両基地浸水  #善光寺平洪水標

先頭に戻る