秋晴れの元、「びわ湖源流の森林文化を守る会」主催で、長浜市木之本地区のトチノキ巨木訪問ツアーを実施。2014年から2018年まで4年越しの保全活動や裁判闘争が実り、40本の巨木伐採を阻止できました。トラストにご寄付いただいた「日本熊森協会」の皆さまを中心に呼びかけての念願の巨木訪問。びわ湖源流の森の豊かさを満喫。
昨年の秋、440の団体と個人の方から1550万円のご寄付をいただきトチノキ巨木保全がようやく実現。熊森協会の室谷悠子会長、森山まり子前会長も参加下さいました。2014年春に業者からのトチノキ巨木伐採申請が出されました。当時滋賀県知事としてすぐに現地訪問をし、その存在に圧倒され、水源林としての重要性とともに、森林文化を守るための活動を開始。その後、三日月知事、地元長浜市の藤井市長、また民間からはモンベルの辰野勇会長のご支援もいただきました。
今日は、関西地域を中心に30名の方をトチノキ巨木保全群の一部にご案内。10月にはいってからの大雨の影響で、沢はかなり水かさが増していました。ヒモを張り、助けあって沢渡をしながら、片道2時間ほどの道を登り切り、保全巨木に到着。岩が多いガレゆえ、少し遠景の記念写真。周囲には源流水がわき出ていて皆さん感動!紅葉前の緑葉を楽しませていただきました。
途中では、空高く舞うクマタカが見られ、一同大騒ぎ。クマタカのエサはウサギやヘビなどの小動物。果たして私たち人間の一向はどう見られているのだろう?などとワイワイガヤガヤの対話がはずむ。クマの糞を発見した小松明美さんはエサの多様性に感動。青色美しいノブドウ等に感動し、巨木林全体の価値を評価いただいたと思います。
行き帰りのバスの中では、嘉田の国会議員としての活動紹介、特に最近話題となっている大雨時のダムの効果や、ハザードマップの意味について解説。ハザードマップを避難だけでなく、宅地建物取引や土地利用・建物配慮の町づくりに活用できるよう2014年に制定した「滋賀県流域治水推進条例」の全国展開などについても解説させていただきました。
温暖化の影響もあり豪雨で痛みつけられている日本列島ですが、こんな時代だからこそ、数百年もの長いながい間、私たちの地域の水や大地を守ってきてくれたトチノキやブナの巨木たちに感謝の思いを伝えたいです。今日は、理屈ぬきにその存在の重たさと美しさをいっしょに実感していただけたと思います。この秋、皆さんも身近な森を訪問し、水源を守る水や生き物のあり様、実感してみませんか。(写真協力:小松明美さん、高村洋司さん)