台風19号の爪痕が日本各地に残る今日、皆さんのところでは浸水被害などないでしょうか。被害に遭われた皆さんの一日も早い回復をお祈り申し上げます。温暖化時代の洪水対策については次のメッセージでお伝えします。ここでは昨日13日、琵琶湖畔の北小松で開催した「日野原重明記念新老人<滋賀の会>」の講演会の模様を紹介させてください。台風直撃後で開催が危ぶまれる中全国から100名以上の方がご参加下さいました。ありがとうございました。10月14日。(1300文字)。
2017年7月に105歳で亡くなられてからも全国にファンの多い医師の日野原重明さん。滋賀県では日野原さんが提唱してつくられた「新しい老人文化」を広めるための新老人「滋賀の会」がそれまでの全国組織から独立をして昨年から動きはじめ、今年はその二回目の講演会です。昨年以来「なぜ滋賀県が長寿日本一になったのか?」という継続テーマをかかげ、今年は「その2」として、滋賀県理事の角野文彦医師の講演をいただきました。
過去30年以上の滋賀県としての住民主体の健康推進員の活動や県と市が協力をしてすすめてきた生活習慣の改善(禁煙や減塩)政策、医療施設の整備や医療サービスの強化が重要ということ。しかしそれ以上に大切なのは個人個人がその人の潜在能力を最大限生かし、人間関係を密に社会参加をすすめながら「生きがい」を高め「あなたらしい」幸せな生活を送ること、という大変基本的で誰にでも実現可能な提案をいただきました。
今回の講演では、特別に日野原重明さんの人生の最後の仕事と日常を20年近く支えてこられた日野原真紀さんのお話は、日野原さんの人生とお人柄にまつわる秘話を存分に語っていただきました。新しいことを創めるという挑戦する意思と人とのやり取りが何よりもお好きな暮らしぶり。その中でも、TVや雑誌取材など終わると、とたん自分らしく息をぬくおちゃめぶりなど楽しいお話でした。真紀さんいわく、日野原さんは医師である以上に「アーティストだった」ということ。納得です。
また最後の講演では、大阪外国語大学名誉教授の松下唯夫さんから「自然と人と健康」と題して、ご専門であるモンゴルの人たちの、自然に則したくらしぶりの映像をたくさん見せていただきました。その中でも、江戸時代の貝原益軒が記した『養生訓』で記された「腹八分目」の人生訓が今も生きており、近代化が進んだ日本のような国だからこそ有効では、と紹介くださいました。
そして実は講演会場の「湖邸滋びわこクラブ」に「日野原重明文庫」がオープンしました。書斎など、最後の時を過ごされた部屋が再現され、日野原イズムを学ばせていただく場になります。「おかえりなさい、日野原先生!」と天国の先生にお声をかけさせてもらいました。というのも日野原先生は中学生時代に近江舞子ではじめてキャンプをし、大学時代はスキー船でマキノスキー場に遊ぶなど、琵琶湖をふるさとと考えてくださっていただからです。(所在地:大津市北小松20-8 電話:077-596-1211))
そして今回の日野原文庫での私自身の大発見は、1927年7月27日午後4時にかかれたスケッチです。1911年10月生まれですから15歳の時です。水彩画で、近江舞子の松林と琵琶湖の沖合の沖島と近江八幡の山やま。また舟つき場には二本の橋板が描かれています。是非皆さん、びわ湖畔に生まれた日野原重明文庫を訪問くださり、日野原さんの人生に思いをはせてください。
手づくりの準備をいただいた中井美幸さんがじめ世話人の皆様、全体の司会を引き受けてくださった末神とよみさん、皆様に深く感謝です!
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