衆議院議員会館にて、「公共事業チェック議員の会・総会」に参加。長崎県の石木ダム建設事業(「ほたるの川のまもりびと」映画の現場)についての関係省庁ヒヤリング。私たちが明らかにしたかったポイントは2点です。9月17日。(写真は「ほたるの川のまもりびと」FBより借用)。
一点目は、ダム建設事業で、現に居住している住民を行政代執行で強制的に立ち退きをさせた事例があるかどうか、という点ですが、昭和61年以降でみると「前例がない」という回答を「国土交通省土地収用管理室」から聞きだしました。石木ダムの住民強制立ち退き問題がいかに前例のない暴挙であるかがわかりました。ただし、昭和30年代から40年代に問題になった築後川上流部の下筌ダム(蜂の巣城問題)では、室原知幸さんが抵抗していた拠点は住居ではなかったのか、またダム以外では成田空港建設の三里塚での強制収用などがあると思うがダム以外についても今度資料を提供してほしいとお願いをしました。
二点目は、石木ダム建設費の利水分負担(253億円)が、佐世保の今後の水道経営にどう影響が出て、水道料金がどこまであがるのか、緊急に数値を出してもらうことを「厚生労働省医薬・生活衛生局水道課」に要望できたことです。「佐世保市のことなので国では数値は出せない」と抵抗していましたが、利水負担分には国補助が2分の1から3分の1ほど入るということなので、「国税がはいる以上、説明責任がある」ということで要望を通しました。
佐世保の利水については、石木川守り隊の松本美智恵さんが、佐世保市民のアンケートでは「ダム不要」が「ダム必要」よりも多く、また「現実に水需要は減り続けていて、この暑い夏でも水は充分足りている。佐世保市民として川棚の住民をふるさとから追い出してまで、もしものための水源を確保したいとは思っていません」と力強く発言くださいました。
国会閉会中で国会議員は初鹿明博さん(立憲)、大河原まさこさん(立憲)、田村貴昭さん(共産)、石川大我さん(立憲)、と私(無所属)の5名で、阿部知子さん(立憲)は秘書の政野さんの参加でしたが、京大の今本名誉教授、水源連の嶋津さん、佐世保の松本さんなどマスコミ取材もいれて、全体で30名近くが参加下さいました。説明は「国土交通省総合政策局土地収用管理室」「国土交通省水管理・国土保全局治水課」「厚生労働省医薬・生活衛生局水道課」の担当者でした。
明日9月18日には、私自身石木ダムの地元「こうばる」に直接伺い、19日の地元住民の長崎県知事訪問の準備をお手伝いさせていただきます。とはいえ主役はこうばる住民の皆さんです。また現地から続報させていただきます。