Facebook 2019年9月6日 「朝まで生テレビ」出演 (8月30日放送)

久方ぶりに「朝まで生テレビ」出演。1987年に始まり、32年間に388回目というロングラン番組。司会の田原総一朗さんは85歳になっても元気いっぱい!激論の仕掛け意思はこれまで以上。テーマは「激論!地方の元気が日本を救う?!」。視聴者アンケートでは、「都会と田舎、どちらで暮らしたい?」のアンケートでは、ほぼ均衡。これ自身が驚きの結果でした!(8月30日の番組)。報告9月6日。

メンバーは、政府の政策責任者として片山さつき地方創生担当大臣、大村秀章愛知県知事(元自民党衆議院議員)、山本一太群馬県知事(元自民党参議院議員)、東国原英夫前宮崎県知事(タレント)、泉房穂明石市長(元民主党衆議院議員)、と私で、いずれも地方自治と国政の両方の経験者を集めたようです。ここに三浦瑠璃さん、デービッド・アトキンソンさんを加えての8名です。

それぞれの論客が中心テーマからはずれて自分の領域に引き込むというかなり強引なディベートになってしまったようです、私自身は「本題の地方創生とつなげて下さい」と言い続ける役目でしたが、全く眠気に襲われず、刺激的な番組でした。

この番組で一番ありがたいのは、視聴者からの意見が直接に寄せられ社会意識が把握できること。都会と田舎、両方それぞれの魅力が半々となったのは、今の時代意識をあらわしているようです。地域のあり方を過去40年、田舎大好きに偏って発信してきた私自身の経験からしても、田舎の評価は近代の日本の歴史の中でも最大に近いかもしれません。

討論の流れは、地方自治を担ってきた経験者がまず、自分の関係地域での最大課題を1-2題出して、なぜそれが問題なのか、それに対して知事や市長としてどのような対策をとってきたのか、からはじまりました。私自身は「人口減少・少子化」「激甚化する気象災害(水害・琵琶湖環境)」の二点を挙げました。多くの自治体関係者が「人口減少」をあげていたのは共通でした。

人口減少に対して滋賀県として打ってきた政策はかなり数多いですが、主な柱は三点。①子育て三方よしというポジティブアクション、②女性に仕事か家族・子育てか二者択一を迫らない選択肢の拡大、男性にも子育て参加の選択肢を増やす、③非正規、不安定雇用の若者の正規雇用化です。

このような政策に至った背景として、OECD諸国での女性の有業率と出生率が正の相関となっており、この傾向は日本国内の都道府県データでも共通であること。女性の有業率が高く出生率の高い国(ヨーロッパ北部中心)は財政も安定しており、男女平等的社会であること。逆に、女性の有業率が低く、出生率が低い、日本、韓国、スペイン、ギリシャなどは財政難の国であり「男性中心社会」であることを指摘しました。

アトキンソンさんからは、財政難の日本、韓国、スペイン、ギリシャなどが「男性中心社会」と書いた私の主張に反論が出されました。私は家族構造意識として、「父系的か双系的か」という人類学的な知識を背景に判断したのですが、この点については、次のデータを用意する必要があるようです。

日本全体としては、東京に集まる若い人たちの間での出生率が低いことを「東京低出生率問題」として提起。滋賀県では、上の3点の政策をすすめ、2017年の人口あたり出生率は沖縄に次いで全国二位まで回復したことを伝えました。

それ以外に論点はたくさんあったのですが、長くなるのでこのあたりでやめます。いずれにしろ、希望する仕事と家族生活の両立ができることが若い人たちが田舎に帰る条件です。自治体としても国としてもここに目的を定めること、片山大臣も指摘していました。実効性ある政策が必要です。人口減少問題は待ったなしです!

 

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