2月17日「森のようちえんー自然体験と子育て幼児教育を考える」推進のための国会での勉強会に参加。最近つくられた国会議員議連や自治体関係者をひっぱっているのが全国ネットワーク理事長の内田幸一さんや鳥取県智頭町の西村早栄子さんたちです。組織的つながりに加えて、なぜ今の日本に森のようちえんが必要なのか、実のある議論が進みました。
近代化と都市化が進む中で、子どもたちの自己肯定感や生きる力が失われつつあります。そんな今の時代が求めているのが、乳幼児期の自然とのふれあいです。上越教育大学の山口さんや静岡県の小学校教師、渡邊さんたちが研究成果もたくさん示してくださいました。「仮・子ども自然法」も提案され、大変説得力のある、今後の展開が楽しみな勉強会でした。私は最初から最後まで、3時間参加をして、この分野の「古老がたり」をさせていただきました。
ちょっと昔の暮らしぶりと比較しながら、地域の自然に生かされてきた農林水産業に根差した暮らしの中での子どもの育ちが大きく変わっています。都市化が進み、森や川や田んぼなど、自然の中での子どもの遊びが減っています。一方で、情報社会化が進み、子どもたちの育ち方が大きくかわってきています。そんな時代に掉さしながら、広びろとした森や河川や田んぼなどを舞台として、自主性を尊重する主体的な乳幼児教育の場が「森のようちえん」です。
日本各地で「森のようちえん」がうごめき始めていますが、1970年代からうごいてきた「環境教育」や「自然学習」「総合生活科」や民間での「冒険遊び場」あるいは「自然博物館づくり」などとも通底する活動です。トヨタ財団の「身近な環境コンクール」では1980年代から日本中でこのような動きを応援してきました。河川関係では「よい子は川で遊ぼう!」という川の日ワークョップ」の思想も根底はつながっています。
長野県や鳥取県などが先進県といわれていますが、滋賀県でも「うみの子」「やまの子」「たんぼの子」政策や琵琶湖博物館づくりのような環境学習がすすめられてきました。せたで森の幼稚園をすすめてきた西澤さんや、多賀町の皆さんなどの現場の動きを支える、県議の駒井千代さんなどの働きかけで、森林政策課が認定に向けて動きはじめているようです。
今回、森のようちえんが危機感をもって動き出したのは、保育園・幼稚園の無償化の流れから取り残されそうな中でのうごめきと思います。いくら情報化がすすみ、都市化がすすもうと、人間の脳の仕組みや体の在り方は自然そのものです。自然とのつながりは「脳が求めている」という言葉は脳科学者の茂木健一郎さんの表現です。
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