Facebook 2017年9月6日

「長浜スポーツキッズ・フェスティバル」に210名の子どもたちが参加。長浜市とびわスポ大が共同主催の子どもさん向けの、「運動が楽しい」と思ってもらえるような企画です。ふたつの新基軸を盛り込み9月3日の夕方、私も参加しました。(また長いです:微笑)。

2003年の開学直後から、地域貢献の柱として行ってきた「びわスポキッズフェスティバル」が新しい段階にはいりました。ひとつは、地元自治体と共同開催ができるようになったことで、そのさきがけが今回の長浜市との共催です。もうひとつは、子どもさんの「運動能力の今とこれから」を確実にデータ化しようという研究が動きだしたことです。この4月に赴任してきた児童の発育・発達論が専門の秋武寛講師を中心とした共同研究が長浜でスタートしました。

人間の運動神経は6歳までに約8割の発達が完成する、という説があります。「スキャモンの成長曲線」に起源があり、中学校や高等学校の保健体育の教科書にもとりあげられていますが意外と知られていません。そこで4歳から8歳までの保育園・幼稚園児から小学校低学年の子どもさんによびかけて、キッズフェスティバルを開催してきました。

9月3日、藤井長浜市長、北川教育長がご参加くださり、長浜市の神照運動公園での開催です。「東に伊吹山・西にびわ湖」という景色のよい、手入れの行きとどいた芝生公園で、子どもたちは、ボールを追いかけたり、鬼ごっこ風の追いかけあいをしたりして、大学生のおにいちゃん、おねえちゃんと思いっきり運動遊びに挑戦しました。子どもたちの笑顔がはじけてうれしい時間でした。

今回秋武さんは80名の子どもさんの保護者さんの承諾をえて、心拍数の計測器具や、運度量を縦横に測れる器具を体に装着をしてもらい、データをとらせてもらいました。今後、継続していくことで、子どもたちの発育発達のプロセスを分析し、体力増強などをはかる方法を開発し、社会的に広げていきたい、と大学として計画しています。

おりしも、全国の体力、学力テストが行われ、結果に一喜一憂しなくていい、と思いながらも、滋賀県は両者とも全国平均を下回っています。特に体力的には、これだけ自然が豊かな環境にありながら、川での魚つかみや琵琶湖での水上スポーツも減っています。本当は自然遊びの中でバランス力や跳躍力などを獲得するのが望ましいのでしょうが、その補強的な試みとして、今回のようなフェスティバルを広げていきたいと思っています。

ちなみ今年からびわスポ大の陸上部の総監督に就任いただいた石井田茂先生は、陸上競技指導者として全国的にも大きな成果をあげてこられましたが、高島市旧マキノ町の琵琶湖畔の海津生まれで、地引網の盛んな地域です。石井田さんは「スポーツの基礎体力は、遊びと労働の中で育つ」と言っておられます。大人に交じって、子ども時代から浜で地引網を曳き、琵琶湖で魚をおいかけ、それがスポーツ力の基本と言われます。まさに幼児体験の重要性を言っておられます。

芝生の上での走り、投げ、とびはねる活動にプラスして自然遊びも取り入れていけたらとも、内々学長としては思いを温めていますが、プログラム化するまでには壁がいくつもありそうです(微笑)。というかこれは自己矛盾? プログラム化したら遊びじゃない、と言われそう!悩ましいです。

お世話になった藤井市長さま、北川教育さま、長浜スポーツ少年団の皆さま、長浜市役所の皆さま、ありがとうございました。今後も継続できるようお願いいたします。

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