Facebook 2014年5月21日

8機関連携の、「琵琶湖環境研究推進機構」の第1回本部会議に参加。

5月20日(火)午後、琵琶湖環境研究推進機構の第一回本部会議に出席。琵琶湖が抱える諸課題の解決に向けて、4つの部局、8つの試験研究機関が分野横断的に研究課題を共有し、目に見える成果を目指します。

私自身、1982年の琵琶湖研究所発足当時から思い描いていた試験研究機関の横つなぎの仕組みが実際に動き出すこととなり、感無量です。

といいますのも、近年の琵琶湖では、アユやセタシジミなどの在来種の激減や湖底の低酸素化など、これまでの個別研究による対応では解決が難しい問題が出てきています。

このため、従来のような個別の要素に還元して分析しようとする近代科学の手法ではなく、様々な要素が互いに影響し関連し合っていることを意識し、森・里・湖の「つながり」という大きなフレームを見据え、自然から人の暮らしまでの全体システムを捉える視点が必要です。

「文理連携」あるいは「インタディシプリナリ」といわれてきた研究手法です。このような考えから、それぞれの専門機関が課題を共有した上で知見を出し合う仕組みを作りました。

まずは、フナズシの原料となるニゴロブナや、セタシジミなど、住民の皆さんの魚食文化を支える「在来魚介類のにぎわい復活」という一つ目の大きなテーマを掲げます。

解決に向けたシナリオ作成とこれに基づく個別研究により、概ね3年を目途として、部局連携はもちろん、研究と政策がつながること、そして住民の目に見える成果を目指して取り組んでいきます。おおいに期待をしてください。

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