Facebook 2014年2月1日

「人・生きもの にぎわう農村フォーラム2014」 に参加。

2月初日の今日、近江八幡市で開催された「人・生きものにぎわう農村フォーラム2014」に出席しました。地域に「あるもの」を見つめなおし、農村地域の活性化について来場いただいたみなさんと一緒に考えるためのフォーラムです。

まず、小学校5年生を対象に開催した「田んぼだいすきふるさと農村こども絵画コンクール」の表彰式。畑ではたらくおじいちゃんの姿を描いてくれた甲賀市立雲井小学校の里見玲さんに、知事賞を贈らせていただきました。

 次いで、地元学ネットワーク主宰の吉本哲郎さんから、「地域資源を活かした農村の活性化」というテーマで講演をいただきました。

吉本さんはもともと熊本県水俣市の職員で、公害受難の歴史のある水俣の地域づくりをすすめその再生に尽力され、その経験をもとに、地元に学ぶ「地元学」を提唱されました。

講演では、自分たちの足元が宝の山だということを見直しながら、「ないものねだり」ではなく「あるものさがし」を提唱し、人も自然も、そして経済も元気になる地域の活性化について、水俣での実例を豊富に交えながらご紹介くださいました。

後半は、朱鷺(トキ)と暮らす郷づくりを進めておられる佐渡市農林水産課長の渡辺竜吾さん、高島市で有機農業を営んでおられる糟貝晃雄さんと、吉本さんと私の4名でパネルディスカッション。

渡辺さんからは、オーナー制度など都市住民の協力をうまき得ながら、朱鷺をシンボルに佐渡の棚田を保全する活動をご紹介いただきました。佐渡市では、朱鷺が実際に舞い降りた田んぼのお米を、「朱鷺踏んじゃった米」というユニークな名称で全国に販売しておられるほか、佐渡の農業は、2011年に日本で初めての「世界農業遺産」に選定されています。

また糟貝さんからは、高島市の農家が生物多様性などを守りながら、田んぼの生きものに配慮して「たかしま生きもの田んぼ米づくり」を進める、たかしま有機農法研究会の活動についてご報告いただきました。「たかしま生きもの田んぼ米」は、ネット販売のほか、京都の高島屋や、実際に高島市の生産現場を訪問し、研究会に活動に関心を持って下さった県内外のお米屋さんなどで販売されているとのことです。

生産者と消費者がどうつながるか、を考えることが、今後日本の農業の生き残っていくためには欠かせませんが、そのつながりをつくる中で、人の心を引き付ける「生きもの」が大きな役割を果たしていることを再確認するフォーラムとなりました。

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