アメニティーフォーラムで、アール・ブリユット対談。
2月8日(土)。大津にも雪が積もりました。雪景色の中、昨夜に引き続き大津プリンスホテルへ。
アメニティーフォーラム18の同時開催企画であるアール・ブリュットネットワークフォーラム2014に出席。
アール・ブリュットネットワークは、アール・ブリュット関係各分野間の交流の促進、情報発信等により、アール・ブリュットを支える環境全体の底上げをはかり、その動きを広げていくことを目的として、昨年2月に発足しました。47都道府県すべてから600件を超える入会者があり、アール・ブリュットについての全国的な関心の広がりが感じられます。
主催者として歓迎のあいさつをさせていただいた後、文化庁の青柳長官と東京国立近代美術館の保坂健二朗さんによる基調対談「なぜ今アール・ブリュットなのか」を客席で聞かせていただく。
アーティストに確実に報酬がはいる仕組み、また、作品を買うことが作り手を支えるということが実感できる仕組みをどう作っていくのか。マーケットの問題をどうクリアしていくのかが、アール・ブリュットの大きな課題とだということがよくわかりました。
その後、アメニティーフォーラムにおいて、「アール・ブリュット アート 日本 ~障害者が拓く新しい芸術の未来~」と題して、毎日新聞の野崎和弘論説委員の進行により、青柳長官、村木事務次官との鼎談。
文化庁と厚生労働省の共同開催による「障害者の芸術活動への支援を推進する懇談会」の中間まとめの概要をご説明いただいた後、アール・ブリュットをめぐるさまざまな動きについて、それぞれのお立場からお話しいただく。
国に先駆けてアール・ブリュットを発信してきた滋賀県としては、徹底してローカルに、地域に根差した発信がポイントとなっていることをご説明する。
滋賀には、集落で仏さまをお守りしてきた「やさしさ」と「支え合い」の文化があり、これはアール・ブリュットを支える「わかちあい」の文化にも通じるものがあります。
都市型文化と農村型文化が共存する滋賀の特性を生かし、一人ひとり、一つひとつの地域みんなに価値がある、「湧き水文化」の象徴としての「美の滋賀」をさらに発信し続けたいと申し上げました。
また今日は展示室で、10メートルの大パノラマ作品を制作した古久保さんご本人とお父さまのお話もきかせてもらいました。