Facebook 2014年2月21日

近江八幡市白王町の「権座・水郷を守り育てる会」の皆さんを訪問。

2月20日(水),朝から、第79回目の「おじゃまします!知事です」で、近江八幡市白王町の「権座・水郷を守り育てる会」の皆さんを訪問。

「権座(ごんざ)」とは西の湖に浮ぶ,舟でしか行けない湖上の田んぼです。この権座を含む西の湖の水郷は「国の重要文化的景観(全国第1号)」や「にほんの里100選」に選ばれています。また「ラムサール条約湿地」にも登録されています。

まず、舟を出してもらって、権座まで移動し、現地を視察。遠景の安土山と目の前の西の湖の景観が美しいです。ゆりかご水田の魚道、復元された足踏み水車、ヨシ帯や石垣を見せていただきました。

そのあと、集落内の会館にて皆さんと対話。「重要文化的景観」の選定をきっかけに地域がまとまり、権座で「渡船」という酒米を育て、地酒「權座」をつくる六次産業化や、コンサートや農業体験などの若い人が参加をした都市農村交流などのお話をお聞きする。テレビ番組で紹介された権座の酒粕でつくった「権座シチュー」もふるまってくださいました。

また、今後の展望として「手を加えることで自然を維持できる」「ロマンとソロバンが大切」など熱い思いを語ってもらいました。

滋賀の「懐かしい未来」ともいうべき権座の風景を、地域の皆さんが守っていただいていることに大きな希望の持てる訪問となりました。

20年近く前、琵琶湖博物館の学芸員の時代に、「自然は人びとの生業の中で守られる」という理念のもと、文化庁に文化的景観の提案をして、審議会委員として理念をつくってきた私としては、当時にまいた文化的景観の種がこうして地元の皆さんから受け入れられ、地元の自信につながっていること、うれしく思います。

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