Facebook 2015年6月12日

6月11日「総合地球環境学研究所」でセミナー講演をさせていただきました。タイトルは「水環境問題をめぐる科学と政治をつなぐ挑戦と実践~琵琶湖研究40年・滋賀県知事8年の経験から~」でした。

滋賀県立大学の初代学長をつとめられた日髙敏隆さんが初代所長で、京都市上賀茂に15年前に地球環境問題を文化の問題としてとらえようとして開設された研究機関です。

日髙さんは、環境問題を自然科学の問題というより人間の価値観にかかわる文化の問題として総合的にとらえようと提唱され「未来可能な地球社会づくりに研究所の知見を活かしたい」と常々言っておられました。

その三代目所長が安成哲三さんという国際的にも重要な研究成果をだされている気象学者です。大学探検部の先輩で、ちょうど部の同窓会が琵琶湖岸で先月ありまして、その時にセミナーにお誘いいただきました。

90分をこえてしゃべらせていただきましたが、ポイントは、「研究成果を本や論文にしてもなかなか行政や政治には活かせない。審議会や委員会では政治は変わらない。できたら研究者がもっともっと政治の世界に直接に飛びこんでいただき、「なぜ」という論理と研究成果に基づいた政策形成に力を貸していただきたい。それも議員というよりも首長として!」と、研究者にとっては「目がテン」になるようなメッセージを強く発信させていただきました。

今すぐにはむずかしくとも、若い人も多かったのでいつかそんな私のメッセージが届くこともあったら、という期待をこめてのお話でした。

地球規模でのテーマの中で、琵琶湖集水域の物質循環研究も奥田昇さんを代表として進めていただいております。滋賀県での8機関連携総合研究とも深くかかわっていただけそうです。

かつて共同研究をしていたアフリカマラウイ湖の研究者、佐藤哲さんから、最新のマラウイ事情もきけました。マラウイ湖辺にも「電気と水道がはいった!」と。できたらその変化の模様も見にいきたいものです。

探検部の先輩など懐かしい人たちとの懇親会にも参加をさせていただきました。

地球環境学研究所には、「地球犬」という地元上賀茂のすぐき菜の耳をもったマスコットキャラクターもいて、皆さんに愛してもらえるような、社会に開かれた研究所を目指しておられます。FBものぞいてみてください。

 

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