Facebook 2016年6月21日

「高浜原発1・2号 延長認可」「延命原発 懸念の山」、関西電力と安倍政権は歓迎。三日月滋賀県知事は「リスク高まり県民には不安」「大きな疑問」と公式に表明。明日から参議院議員選挙告示、7月10日投票。福島の受難を忘れず「卒原発で新産業づくりを!」。6月21日。(長いです)

琵琶湖畔の比良山系の麓に住みはじめたのが2014年7月19日。滋賀県知事を退任したその日から、自宅は湖岸に面して、そして学長を務める大学は1キロほど内陸にありますが日々眺めている山やま。晴れた日には比良山系の蓬莱山から比叡山、湖東の金勝山・三上山・八幡山・沖島、そして湖北の伊吹山から横山岳と、琵琶湖を取り囲む山やまが美しい。湖岸に花開く固有種のハマヒルガオやコマツヨイグサ、人間の命だけではない琵琶湖の命。

琵琶湖上にひろがる大きな空に流れる雲は、時としてうっすらとした霧雲から、時としては荒々しい雨雲まで、まさに雲の展覧会場。その中でわかってきたことは雲の流れはほぼ9割が西から東へ、つまり比良山の後、若狭湾岸から琵琶湖側へ流れているという事実です。滋賀県は気象データからだけでなく、日々の生活実感からも若狭の風下です。

今回の高浜原発1・2号の延長に対して、滋賀県民も滋賀県知事も、意見を出す権利もなく、被害懸念と不安だけがひろがる。今回の認可には国民へのパブリックコメントもない。新規制基準の施行後3年にあたる7月7日までに運転延長の認可を得ないと廃炉になる。そのすべりこみ期限を意識してか、強引な日本で初の「40年超の運転認可」だ。老朽化した原子炉容器の鋼鉄はもろくくずれやすい。いつ崩れるかわからないと専門家もいう。

なぜ福島原発の被害が拡大したのか、なぜ5年もたつのに、まだ10万人もの人が、故郷を失い、我が家を失い、親子がはなればなれに分断され、悲しい人生を強要されてきたのか。「原発安全神話」に塗り固められた電力会社・政府・学会、そして世論の思いこみでなかったか。今こそ目をさまさないと、また原発の事故を繰り返す。災害列島日本の原罪だ。

明日からはじまる参議院議員選挙。立候補者それぞれに、「雇用・経済政策」「子育て・人口・女性政策」「介護・医療政策」などとあわせて、「原発・エネルギー政策」をただしてほしい。「原発への依存度を下げる」といいながら、「原発はベースロード電源」と言ってはばからず、「今だけ」「金だけ」のねらいで、危険性の高い老朽原発の再稼働をねらう政策にノーをつきつけようではありませんか。

「選挙は熱伝導」です。問題意識を持った人たちがいかにその思いの熱を伝え得るか、そこに日本の未来がかかっています。

「政治は未来をつくるもの」です。今回新たに選挙権を得る18・19歳の皆さん。240万人の皆さんの投票率が高まることで、皆さんの未来がきまります。

自覚をもって「鉛筆一本の勇気」で、自分にとって、社会にとって、未来にとって、望ましい候補者を選んでいきましょう。

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