Facebook 2016年8月26日

生物の多様性を育む「農業国際会議」で「琵琶湖再生のための魚のゆりかご水田の挑戦」のテーマで基調講演。栃木県小山市にて。8月26日。

(1)関西の中での古代湖 琵琶湖の多面的価値と開発の歴史
(2)戦後琵琶湖の近代化に伴う三つの受難
(3) 滋賀県としての、人びとの「内なる自然」を取り戻す環境再生計画と住民参加の仕組みづくり 琵琶湖博物館の挑戦
(4) 環境こだわり農業と「魚のゆりかご水田」
(5)琵琶湖の経験から伝えたいこと
(6)コウノトリ・トキが舞うアジアの空を取り戻しましょう!

琵琶湖周辺にもかつてはトキが飛んでいたという。1826年、江戸時代ですが、シーボルトが江戸へ移動中、今の甲賀市の土山・大野地区で、トキの剥製を求め、その剥製は今もオランダのライデン博物館に保存されています。日本中にトキやコウノトリが羽ばたいていたのは地域による違いはありますが、農薬が広がる昭和30年代までのようです。

生き物が豊かな水田と、トキやコウノトリがなぜつながるのか?言うまでもなく食物連鎖の中で、トキやコウノトリのエサとなる水田の生き物は必須だからです。それに魚が水田に増えると子どもの遊び場にもなり、すると大人も集まり、コミュニティのふれあいの場ともなります。また農薬や化学肥料を減らすことで安全な米を消費者に届けることもできます。

今日は韓国、ブータン、アフリカのウガンダからも報告がありましたが、農薬を減らし、安全な食料と生き物賑わう農業環境へのニーズが世界的に広がっていることが改めて確認されました。

大学院時代の同級生や、琵琶湖博物館時代の活動仲間にも久しぶりに出会いました。懇親会では、地元の大久保小山市長肝いりの「冬みず田んぼ米」の清酒や、水田で育てたホンモロコの南蛮漬などのご馳走もいただきました。私は昼間は「魚のゆりかご水田」の魚がいっぱいプリントされた湖東麻のブラウス、夜はアフリカ・マラウイ湖の魚がプリントされた簡易ドレスで参加しました。

明日は野洲市須原魚のゆりかご水田協議会会長の堀彰男さんと、滋賀県農政課参事の青田朋恵さんの発表もあります。

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