1月18日、福岡市博多区の「福岡で子どもの未来を考える会」が主催で、共同親権シンポジウムの講師として、日帰り福岡出張でした。子どもを連れ去られた当事者の方15名、連れ去られた息子さんをサポートするお母さん一人、市議会議員一人の合計17名の参加でした。今日は名古屋から森智雄弁護士(YouTubeで有名なモリト弁護士さん)も参加下さり、国会での共同親権法案の成立経過説明とともに、実務的なところで森弁護士の現場での実態の議論が加わり、また当事者の方たちのそれぞれの状況説明もいただき、対話的で内実の濃い講演会と意見交換の場となりました。概略報告いたします。帰り、博多駅で「博多ラーメン!明太子定食」おいしかった!(1400文字です。長いです、スミマセン)
まず会合を主催いただいた米田義章さんはじめ遠路兵庫県や長崎県などからもご参加いただいた皆さんありがとうございました。顔出し写真OKの方たちだけの記念写真です。皆さんの個別の事情も聴かせていただきました。子どもたちに会えずに苦しんでおられる当事者の方たちばかりです。「2026年の法律施行までに改善しましょう、希望をもちましょう!」と応援させていただきました。
皆さん、私の昨年2024年12月16日の石破総理への参議院予算員会でのK市のFFさんの自死事件にかかわる質問や、12月17日、19日の参議院法務委員会の「骨抜き共同親権法案」にかかわる質疑も聴いていただいているので共通理解が高くありがたかったです。ネット情報が共有できる時代ならではです。
今日の講演はまず、このお正月に原稿を書き上げた『共同親権と子どもの幸せー離婚後縁切り文化から縁つなぎ文化へ』の書籍の解説からはじめました。そもそも2006年から2014年の滋賀県知事時代に、子どもの貧困・虐待問題の根っこにある日本特有の民法単独親権の問題に気づき、共同親権に民法を変えることを含め、国会に送ってもらった2019年。それ以来50回以上の質問で、離婚後の子どもの幸せのためには「共同養育・共同親権」と「共同養育計画」の義務化を訴え続けてきました。
しかし2024年5月の民法改正法案にそれが全く反映されなかった。その無力感から、単独親権で苦しむ皆さんの「声なき声」を聴かせていただくべく、北海道から沖縄まで当事者の父・母・子ども・祖父母の皆さんを訪問し、ディープインタビュー(深層聴取)をさせていただき、その結果をまとめました。
書籍原稿では、研究者、弁護士、国会議員などかなり多くの方の出版物や国会発言での個別発言を引用し、批判もしています。出版物をめぐって名誉棄損などの訴えも覚悟しての執筆です。そのことを出版社も深く理解していただき、今、ファクトチェックの段階です。それが終わると3月頃には出版できると期待しています。私自身は、学者として、政治家として、責任ある覚悟の筆を運びました。一行いちぎょう、覚悟の執筆をさせていただきました。
ポイントは、親の離婚に直面した子どもの精神的、経済的、社会的生活支援を実現するにはどうしたらいいか、という問題意識からです。あくまでも「子どもの幸せ」です。ここに民俗学者の宮本常一が求めた「忘れられた日本人」の心からの叫びを訴えたいという覚悟です。
皆さんの周囲で親の離婚に直面した子どもさんがおられたら、その声なき声に思いを寄せていただけたらありがたいです。