11月24日、『近江ミッションー願いと祈りと喜びと』の映画の公開上映と、その後の溝渕雅幸監督、杉浦圭子元NHKアナウンサー、佐々木慈瞳僧侶さんとのトークショーに参加。楽しい語らいの場となりました。2年がかりの、近江八幡ヴォーリス記念病院のホスピス緩和病棟での祈りと触れ合いの映画となっています。2013年に公開された『いのちがいちばん輝く日』の続編です。細井順医師は今も元気にホスピス医師を続けておられます。11月24日。全国の公開は2025年1月10日から、TOHOシネマズ日本橋で!滋賀県の皆さんにはお馴染みの「ここ滋賀」のあい向かいのビルです。是非今から日程に入れておいてください!!
近江八幡市の西の湖沿いに2年前に完成したヴォーリス記念病院は、一般診療とともに、緩和病棟が充実した、終末期を迎えたガン患者の医療施設でもあります。ネタバレになるといけないので、トークショーでの、私の映画の感想だけ紹介します。終末期の患者さんと家族の祈りと願いの舞台情景には近江八幡の季節毎の行事と町の風景が埋め込まれています。背景に隠された琵琶湖の400万年の歴史について語らせていただきました。
今の琵琶湖の水面の形ができたのは40万年前、人間は住んでいませんが、ビワコオオナマズやセタシジミは生きていました。その前に、三重県にあった古琵琶湖は400万年の歴史、ゾウやワニがすんでいました。人が住み始めて2万年、最も古い米づくりの記録は西の湖沿いの弥生時代の遺跡です。八幡の松明祭りは1800年前、水田づくりする上流と下流の村同士の水争いを防ぐために工夫された「村の祭り」。毎年4月14日と決まっています。よし松明を最後に日牟礼神宮で燃やします。
1582年,天正10年、信長の安土城が焼け落ちて、そのご、豊臣秀次が八幡の街を開いて始まったのが「町人の祭り」の左義長まつり。楽市楽座の経済活動の自由化と並行して、町人の放蕩と祈りを埋め込んだ、真っ赤な装束を着た男たちの商人の祭りです。ここではお正月の神札などを燃やす左義長に似ていますが、その年の干支飾りを、乾燥食品など商売もので作り、それを最後に火をつけても燃やすところに商売人の放蕩の心意気が隠されていると私は勝手に解釈しています。
今や時代劇のロケ人気で沸騰する八幡堀の情景については、昭和40年代、堀が汚水とゴミで汚れ、埋め立てて駐車場にしようという工事を、途中で止める運動に八幡人としての魂を燃やした川端五兵衛さんのお話をさせていただきました。すでに国と県の埋め立て工事予算がついていたのを返上しての政策転換。ご本人はあまり大袈裟に言われるのを好まないのですが、五兵衛さんたちの八幡堀保存運動がなければ今の八幡はない!と強く伝えさせていただきました。
400万年の琵琶湖の歴史は、琵琶湖博物館でご覧ください、と博物館の宣伝もさせていただきました。