11月15日、“気候危機”による”雪不足“で悩む、アウトドアや観光の分野でビジネスを行う企業の代表者、Protect Our Winters (POW 私たちの冬を守って) の皆さまから、「1.5度C目標の実現を目指して」という要望書を琵琶湖畔で受け取りました。POWでは以下のように警告をしています。「気候変動は、もはや遠い国の問題でも、将来の話でもありません。山々では雪不足でスキー場が閉鎖に追い込まれ、海では水温上昇が豊かな生態系を蝕み、集中豪雨による河川の氾濫などにより、自然の姿が日に日に変わっていっています。フィールドでの変化だけでなく、猛暑や異常気象、 “未曾有”の自然災害など、暮らしやビジネスにまで大きく広がってきています。十分な気候変動対策を行わなければ、それらの損害はさらに大きくなっていきます。言い換えれば、今行動を起こせば、私たちの大切な自然を守り、次世代に引き継ぐことができるのです」。11月15日。
琵琶湖周辺でも雪が減り、森林ではシカが増え、植生を破壊され、同時に雪そのものによる水源涵養力も下がっています。また琵琶湖は深いところは104メートルもあり、冬場の低温で上下の水が混ざり合い、湖底に酸素が供給され、イサザやスジエビなどの生き物も生息できています。暖冬で上下の水循環が阻害されると湖底の低酸素化がすすんでしまいます。「琵琶湖が息苦しくなる」と私は訴えてきました。また水温があがると、琵琶湖のアユやビワマスも産卵しにくくなって生態系への影響も深刻です。
今日は、POWの事務局長の高田翔太郎さん、事務方の武井七海さん、Conservation Alliance Japan事務局長の滝沢守生さん、Patagonia京都の島本聖史さん、そこに小松明美さん、藍野裕之さんが参加をして、浜辺での要望書を受け取る儀式をおえ、長崎県石木ダム建設予定地のこうばるほずみさんが送ってくれたお米でのおにぎり、北海道じゃがいもや蔵王ソーセージのポトフなどを囲みながら、柳の下での「樹下談義」をさせていただきました。
POWの活動を支える「パートナー企業」はスポーツメーカーや、リゾート経営会社などにくわえて、白馬村、野沢温泉村など、スキー場をもつ自治体をくわわり、150団体を超えています。
国会では今、「世界全体での1.5度目標も踏まえつつ」という狙いのもと、再エネの主力電源化、燃料危機・安全保障に対応すべくエネルギー自給率の向上を政策目標とすることが求められています。経産省(METI)の今の計画では、2013年比で60%(2019年比51%減)の削減目標です。これは、1.5度でグローバルで求められているデータよりも下です。少なくとも2013年比66%以上(2019年比60%減)の目標に引き上げる必要があります。
今月末には臨時国会がはじまります。政治資金規正法など、政治とカネの問題が主要論点になるかと思われますが、温暖化問題も、訴えていきたいと思います。