Facebook 2024年10月3日 10月1日に石破茂内閣が発足しました。

10月1日に石破茂内閣が発足しました。しかし不思議なことに、国会での総理大臣使命の選挙(首班指名)が行われる前に、まさに総理大臣としての大きな決断「解散、総選挙」の日程を決め、これはフライングです。それをマスコミが問題視しないことも大きな疑問です。10月1日召集の臨時国会では、野党側が求めていた予算委員会の開催を見送る方針で会期を9日間とすることを決めました。衆院本会議では立憲民主党の小川淳也幹事長は反対討論で「まさに有言不実行、ここに至ってはもはや、嘘つきのそしりすら免れない」と訴えました。その後の参院本会議でも立憲民主党の吉川沙織さんが「石破氏が総裁選で発言していた『国民に判断材料を示す』ことは達成できなくなり、明らかな言行不一致」と討議をしました。この間の事情について、私なりに少しながいですが、展開させていただきます。テーマは、「石破茂自民党内閣は3つの言行不一致、ルール違反から発足した!」。初日には恒例の会派室挨拶がありました。まずは岸田総理の退任挨拶、そして石破新総理の挨拶。石破さんは「嘉田さんの滋賀県には菜の花議連で協力してきました」と言葉をかけていただきました。写真を添付します。10月3日。また長いです。(1800文字)。
9月中旬から9人の候補者による自民党総裁選挙は、ほぼ同時に開催された立憲民主党の4人の候補者による代表選挙と相まって、政策議論が活発化して政治への関心を高めるには大変大事な機会であったと私自身評価してきました。折しも元旦の地震被災においかぶさった豪雨のダブル被災で苦しんでいます。そんな時に、石破茂氏は10月1日の総理大臣指名投票の前の9月30日に突然、「10月9日解散、10月27日総選挙」の方針を出した。この解散宣言は、大きくみっつのルール違反、約束破りがあります。
一点目は、日程の問題です。総理大臣に指名される前に、勝手に解散を宣言するのは、まさにフライングです。まだ岸田さんの総理の日です。野田佳彦立憲民主党代表はこの点を指摘していました。陸上競技で、スタート台のピストルが鳴る前に走り出すような、誰にでもわかりやすいルール違反です。石破さんの一丁目一番地は「ルールを守る」でした。ここをマスコミがほとんど指摘していないのはマスコミのチェック機能喪失です。首相就任後8日目の衆議院解散は、現行憲法下では最短となるようです。
二点目は憲法議論とかかわるので少々長い議論ですがおつきあいください。国会議員の首を切る解散権限は、総理大臣としての「伝家の宝刀」です。権限は憲法69条にある①国会が内閣不信任案を可決したとき ②国会が内閣信任案を否決したとき の解散であり、「69条解散」と言われています。今回の解散は明らかに69条解散ではありません。
もうひとつの方法は「憲法7条解散」といわれ、③総理が思いついたときに国会を解散できるという解釈で「それって議院内閣制の根本から言っておかしくないの?」と問題視する人が以前からいます。私自身、イギリスでの「総理の解散権を制限」という歴史を学びながら解散権の制限をとかねてから主張してきました。政策以上に選挙にエネルギーを注がないといけない衆議院議員の資質にかかわる問題だからです。実は石破茂さん自身も「7条解散は憲法論の観点からすべきではない」とこれまで発言してきました。つまりご自身の発言を無視して、天に唾をするような国民との約束違反となります。
 三点目は、今回の自民党の総裁選挙中、総裁決定後すぐに解散をすると宣言をしていた小泉候補に対して、石破候補は、「国民の判断材料を提供するため、新総裁の選任後予算委員会を開催しじっくり審議をして解散はゆっくりと」と言っていました。能登半島被災への対応、裏金にともなう政治改革など、国会での十分な審議を経ずして、まさに自民党の党利党略で決定された衆議院選挙。総裁選挙のメディアジャックによる効果が冷めないうちの「ご祝儀相場」期待の総選挙ではないでしょうか。国会軽視です。三権分立軽視です。
石破さんには「夫婦別氏制度の支持」など男女共同参画の推進も期待しましたが、閣僚には女性二人しか任命していません。自民党政治をはたして変えられるのか?
「防災省設置」は、実は2019年、私自身参議院に初登庁した直後、賛成の議論をしに、石破さんと直接お話をしました。この件ついては次回、展開させてください。
いずれにしろ、「共感と納得」という石破さんの言葉が宙にひびいています。このような石破自民党に信を投じるのか、有権者の皆さんの主権者としての冷静な判断をお願いしたいです。
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