Facebook 2024年6月11日 国会での超党派「共同養育支援議員連盟総会」(離婚後の共同親権実現)のエッセンスです。

2024年6月10日(月)の国会での超党派「共同養育支援議員連盟総会」(離婚後の共同親権実現)のエッセンスです。嘉田由紀子の私信としてまとめて、深い関心をもたれる皆さんにお知らせします。議事録ではなく、あくまでも嘉田の私信です。抜けや漏れ、誤認も多いと思います。そのようにご理解ください。最後に記念写真を写しましたが、それぞれの思いも複雑ですが、「まずは第一歩」と写真掲載させていただきます。6月10日。(2500文字、また長いです)。
2024年5月17日に参議院本会議で「民法等の一部を改正する法案」が成立し、5月24日には公布されました。公布2年以内に施行予定です。2026年5月が目途です。法務省民事局のまとめ1枚もの、添付します。2021年2月に法務大臣から法制審議会に諮問されてからまる3年。その間に37回にもわたる異例に長い審議会。長い年月をかけた割に、「みせかけ共同親権」「骨抜き共同親権」といわれかねない内容です。海外での共同親権の歴史的流れ、その法案を詳しく知る専門家には驚くべき内容の薄さです。細部の内容については、法務委員会や国会審議の議論を参照ください。
だれが何をねらってこの法案内容におちつけたのか。そこにどのような政治的意図や権力構造や税金投入のための法案づくりと予算措置の利害構図が隠されていたのか、歴史的検証が必要と思います。あまりに多様な法案審議に日々翻弄されている国会議員や一般論しか言えない霞が関の役人以上に、直接利害関係者である弁護士連合会のような法曹界や、ピュアな利害関係をもつ民間NPOからのインプットの大きさに、私自身驚いています。「永田町の真実!?」。
民間NPO が国会議員とつながって法制審議会のメンバーやその内容にまで影響を及ぼしています。緻密な小まめなSNSで世論づくりや世論誘導を行い、何万筆というネット署名を集め、そして特定イデオロギーに傾きがちなマスコミに、人権派とイメージ先行で闊歩する著名な研究者からの影響力を持ち込み、特定方向に誘導ができる今の時代ならではの、法案づくりの世論形成構図がみえます。今、思うところはいろいろありますが、それについては私自身、今後今回の法案づくりをめぐる出来事をまとめて、世に問える書籍にまとめたいと思います。
6月10日の超党派「共同養育支援議員連盟総会」には、国会議員、民間関係者、そして省庁関係者、全体で40名近い参加者がありました。議員や民間の質問に、省庁関係者はあいかわらず「一般論として」「個別の事情は多様で」と要領をえない逃げの答弁が目立ちます。民法改正が本当に、親子縁切りに苦しむ父、母、祖父母、そして子どもたちに意味のある改正につながるのか、「100歩の目的のうち、ようやく最初の1歩が動き出しただけ。これから99歩の努力が必要!」というのが私の実感です。明治民法以来130年間続いた、「親子縁切りの文化」に代わる、たとえ父母が離婚をしても「親子縁つなぎの文化」「親子縁結び直しの文化」を求め続けましょうと、今日も「わかりやすいくらし言葉で訴えましょう」と伝えました。
2019年7月に国会に送っていただき、参議院法務委員会、予算委員会、決算委員会で50回をこえる共同親権実現のための質問をしてきた私自身、何ともやりきれない無力感もあります。しかし、この夏は、明治民法以来、130年間の単独親権に疑問をもたず、本質的な法案改正に動かなかった立法府、単独親権を逆利用した法曹界、そこで苦しめられてきた、親子分離に悩む父母、子どもさん、祖父母の皆さまへの訪問と、講演への行脚を続けます。
<6月10日の議員・民間からの要望とそこへの省庁の対応>
1 共同親権実現のために最も大事な「共同養育計画」「親講座」「子ども講座」の実現の見通しについて→法務省は「現在調査をすすめており、民間、関係者の意見をきいて試行的にすすめていけるよう準備している」(いつまで、とは言わない)。こども家庭庁も、準備中としかこたえない。ここが本質という熱意はない。
2 離婚手続きの9割は1741市区町村の戸籍受付窓口であり、市区町村での対応ガイドラインを総務省として、全自治体にしめしてほしい→総務省は住民票担当者しか姿を見せず。法務省が「離婚手続きは、法定受託事務であり法務省が地方に指針をだす」(これまでほとんど動いていないのに、法務省は自分の管理範疇と強調。市区町村にガイドラインを示すとは決していわない。法務官僚内部で縦割りの権限内部に閉じたがっている意識が強い。
ここがあらためてひとつの壁と発見→最高裁判所から派遣されている民事局長、民事担当官僚には裁判官の利害が最も重要です→判検交流の人事システムの改変が必要です→千葉県館山市議会議員の石井としひろさん、神奈川県大和市議会議員の中村一夫さんが同席していたので、地方議員の皆さんの活躍を、とお願いした。
3 単独親権下の政府の不作為の元、親子分離にあい、取り残された親子への支援母体として、「チャイルド コンタクト センター」のような場、親子再統合の場をつくってほしい、具体的に速やかに省庁として方向を示してほしい→具体的にどの省庁も回答せず。やる気はみえず。
4 学校現場で親子分離にあっているところの改善を。衆議院、参議院の議論で最も目立ったのは「共同親権になると父母の不同意でプールに入れない子ども、修学旅行にいけない子どもが増える、子どもにとって不幸をまねく共同親権」という反対派の議論だった。→文部科学省、学校現場はそれぞれの家族の状況を知る立場になく、対応はむずかしいという。指針づくりについては文部科学省から確定答弁なし。
5 「連れ去り」は刑法上の犯罪となる恐れがあるのに、警察庁は民事系でしか対応していない。刑事系での対応を徹底してほしい(連れ去りは刑法224条違反の恐れがある場合もある)→刑事系も対応しているが、昨年の柴山通達以降、検挙は一件もないことが判明。本気度が見えないことを柴山会長はきびしく糾弾。
今回の民法改正に大きな期待を寄せている、親子断絶に直面しているお父さん、お母さん、おばぁちゃん、おじいちゃん。せっかく単独親権で、子どもを独り占めにしたのに、今後前の夫から子どもをとりもどそうという動きがないか恐れているお母さん、お父さん。どっちの立場の親御さんにも、子どもたち自身は何を最ものぞんでいるのか、親子にとっての幸せの最大化、親子にとっての不幸の最小化、ともにもとめる日本社会にしていきたいです。
年間72万人しかうまれない日本、このまま家族の不幸、親子の不幸を放置したら、本当に日本で子どもを産み育てる母も父もいなくなります。日本の国が滅亡してしまいます。それは日本人としてかなしい・・・・そう思いませんか?
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