Facebook 2024年5月25日 大阪の「シニア自然大学校」で、「水を活かし水に生きるー研究と政治の間から水思想をみがく」という講演をさせていただきました。

5月25日、大阪の「シニア自然大学校」で、「水を活かし水に生きるー研究と政治の間から水思想をみがく」という講演をさせていただきました。前半1時間、後半1時間、会場で150名の方が、またオンラインで70名の方が講演に耳を傾けていただきました。シニア自然大学はちょうど30年ほど前、第一線からひいたサラリーマンの方たちなどが環境学や自然の魅力を学ぶためにはじまった自主的組織です。2018年にも講演に伺ったことがあり、あれから6年、その間の蓄積を十分お伝えできたと思います。講演会をアレンジいただきました田中克さんはじめ皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。5月25日。
講演内容は、「近代化と気候変動により増える文明リスクにどう対応するか」という導入から、近代技術の粋のような巨大ダムで洪水を防ぎきれない現実を話し、施設の老朽化と人口減少社会に突入している日本には、地域で蓄積されてきた自然を活かした伝統的知識に根ざし、コミュニティ型の相互扶助の仕組みをいかす「流域治水とグリーンインフラ」政策が有効、という論を滋賀県の事例を中心に紹介しました。また球磨川、川辺川ダムの問題も、たとえダムが完成してもその効果は限界があることを伝えました。
会場からは、森林を開発してのメガソーラーの問題や、川辺川ダムの有効性ばかりがTVなどで報道されているが、その限界について理解したという感想をいただきました。また2009年の兵庫県佐用町での水害時、滋賀県の職員が現場にかけつけて応援したことの感謝を伝えたいと今日、講演に参加してくださった方もおられました。県職員さんが県外で喜ばれる仕事をしてくれたこと、何よりもうれしいです。
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