総合地球環境学研究所での、「超学際研究における政策を再考する」という国際会議で「滋賀県、琵琶湖辺での伝統的な地域の知恵を活かす」というテーマで、最初の基調講演を無事おわりました。改めて50年前にアメリカ留学中に学んだ「日本の水田農村での共有資源の活用と生物多様性保全」という目的が、琵琶湖辺でかなり実現できていることを感じました。琵琶湖研究所から、琵琶湖博物館、そしてその後県庁の担当部局、またそれ以上に具体的に魚のゆりかご水田事業や河川の魚の遡上支援、森林保全など、多くの地域の方たちが汗をかいてくださったおかげです。
ここ30-40年の間に、マレーシヤやインドなどで、共有資源の発掘と、地域住民による維持管理が進みつつある実態報告もたくさんありました。1980年代初頭に、琵琶湖辺で、国立民族学博物館の秋道智やさんたちが先導してすすめてきた共有資源管理の思想と実践は確実に世界にひろがっています。うれしい発見でした。流域での水害対応も、インドネシアやフィリピンで、流域治水的発想が必要なことを、JICAの担当者が発表してくれました。
山極寿一館長、今回のコーディネータの莊林幹太郎さん、松田素二さん、事務方の皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。2月15日。(700文字)。
明日も会議は予定されていたのですが、緊急に参議院のほうで、能登半島地震関係での「災害対策特別委員会」が開催されることとなり、最終新幹線で京都から東京へかえりました。明日、午後1時から3時20分の間で、私の担当時間は午後2時から20分です。また明日の朝、アドレスを紹介いたします。