大津市長選挙、連合や旧民主系の議員などが応援した成田セイリュウ候補は、惜しくも現職の佐藤健司候補に破れてしまいました。ご支援いただきました皆さまに、私からもお詫び申しあげます。十分なエネルギーを注入できず、私自身も悔いが残りますが、何よりも成田候補者本人が、希望が叶えられず、無念、残念な思いでしょう。生まれ育った大津の町に元気がない、若者の賑わいがない、その危機感から、県議会議員の職を投げ打って、市長選挙に挑戦をした成田さんの勇気と決断に深く感謝をしたいです。一般論ですが、現職二期目の選挙は強い、その壁が破れませんでした。1月22日、1200文字。
これから皆さんと敗因を分析していきますが、NHKや中日新聞の出口調査によりますと、三点指摘できると思います。一点目の政党支持別では、立憲、国民、社民支持層を固めました。維新は大津市議会の議員会派は現職支持でしたが、有権者は成田さん投票者の方が多くなっています。共産党支持者の3割ほどが現職支持だったのはかなり意外でした。圧倒的に多い無党派は半分の支持で、成田候補が無党派に食い込めなかったのは重要な敗因でしょう。
二点目は、世代別では、高齢者は圧倒的に佐藤さん支持ですが、若い世代では成田さん支持が多くなっています。ここには大津市選挙の社会的特色が隠されていると思います。大津市政治は過去、一貫して自治会組織の力が強く、これはこれでコミュニティの自治会活動を支える母体としての自治会の役割という意味で評価できます。しかし、佐藤候補の公約を見ても高齢者優遇の政策が多く、世代間公平や未来投資の意識が弱いです。若い世代の投票率が圧倒的に低い中で、シルバー支配の政治状況の継続は地域の未来への懸念が残ります。
三点目は争点です。今、日本の政治の大問題である「子育て支援」は、現職も成田候補も強く訴えていました。子育て世代の経済的負担軽減のための給食費や医療費の支援などです。また経済や雇用支援も共通でしたが、今の日本の政治の大きな影である「政治とカネの問題」が隠されてしまいました。「失われた30年」とも言える日本の国際的地位の低さも政治の責任でもあります。地方政治は国政とは異なると言いながらも、国政でのお金と組織支配が地方にも影響しています。滋賀県自民党事務局の高額資金の着服などの問題もうやむやのままです。地方の首長、地方議員、国会議員、すべての政治家が公職にあるものとしてのクリーンで透明度の高い政治を求めるべきでしょう。この点を争点化できなかったのは私たち国会議員の力不足でもありました。今後、力をいれていきたいと思います。
いずれにしても、選挙にかかわった皆さま、ご苦労さまでした。大津市政、孫子が大津に暮らすことを選んでくれるよう、成田セイリュウさんを中心に、今後も見続けていきましょう!(NHKの出口調査結果など引用させていただきます)。