「ママアスリートが安心して活躍するために!」シンポジウムが、びわこ成蹊スポーツ大学の女子学生が企画・開催します。11月23日(祝日)午後、大津市民会館です。スポーツに関心のある女性だけでなく、男性も、そして若い人だけでなくシニアメンバーも、是非ともご参加下さい。11月21日。
生物体である人間である限り当然避けて通れない「生理(月経)」「妊娠」「子産み」「子育て」の悩みや苦しみはこれまでともすれば社会的にタブー視されてきました。スポーツの世界でも例外ではありません。自らの体力の限界に挑むアスリートだからこそ、女性にとって避けて通れない生理的条件は大きな課題です。
リオ五輪でも、水泳・シンクロ・卓球・レスリング・柔道・・・女性アスリートが次つぎと活躍していましたが、彼女らの宿命である「生理」「出血」それに伴う「貧血」「体調不良」などは隠されてきました。活躍場面をみながら、生理で苦しんだ経験のある女性は「いざという決勝戦に生理が重なったらどうするんだろう」と心配もしてきたでしょう。
びわこ成蹊スポーツ大学は、2003年の開学以来、新しいスポーツ文化の創造のための教育研究に努め、日々のスポーツや健康に関するニーズに応えられるよう、スポーツニーズを開発し、支援することのできる豊かな教養と高度な専門性を有する人材を育成してきました。そして、このように育成された資質や能力を広く社会に役立てることを目指してきました。
ここでのスポーツ人材は決して「無性」のスポーツ人材ではありません。男性だけでなく、まさに女性も含めて、「する」「見る」「ささえる」スポーツ人材の育成をめざしてきました。私自身は、2014年の学長就任以来、「無性の人間はいない」「男性・女性、ふくめて自らの生物としての性のあり方、また社会的な性のありかた=ジェンダー」を隠さず・自覚し、生きる知恵と知識を磨こうと呼びかけてきました。
今回、滋賀県の少子化対策学生プロジェクト事業に、びわスポ大学の女子学生グループが「びわこなでしこプロジェクト」を立ち上げ、企画・応募して、採用されました。その結果ひらかれるのが今回のシンポジウムです。女性としてアスリート活動を続けるために避けて通れない不安解消のために、学生自らが未来の人生ビジョンを描くための知識を高めることを目的としています。また、女性だけでなく、男女ともに知っておきたい知識や経験談を共に学びあう場にしたいと考えております。
全半には、なでしこジャパンの帯同医師であった産婦人科医師の松田先生から、「中高生もヘルスチェクを受けよう、女性特有の医学的トラブルやコンディションに積極的に対処しよう、女性アスリートだけでなく中高生から低容量ピルをうまく利用しよう」をモットーに、現在も女性アスリートの力強いサポート内容をお話いただきます。
また後半には、なでしこジャパンの宮本ともみさんや、日本を代表する女子バレーボールの大村加奈子さん、またデンマークのボート女性代表のジュリアンさんや、びわスポ大学の卒業生の大田紀詩子さルにもご参加いただき、ディスカッションをすすめさせていただきます。
祝日でいろいろなイベントが重なっている日と思いますが、関西だけでなく、日本全体でみても大変画期的なシンポジウムと思います。これから2020年の東京オリパラ、また2024年の滋賀国体もふくめて、スポーツの時代に生きる私たちとって、有意義なシンポとなること、確信しております。どうか皆さん、ご参加くださいませ。