年末ギリギリ、もう一点の記念すべき書籍、紹介させてください。八木マリヨ著『生命の螺旋 縄の哲学・縄ノロジー アーティストの思索と創造の軌跡』(淡交社、2023年)。「太古からの人類の文明を支える「縄」独自の哲学『縄ノロジー』を編み出した国際的アーティストの思索の歩み」。言葉は不要、作品の写真を見てください。大地に起立する縄はみんなで一本づつなって合わせて、皆んなの力で大地にたてた!!マリヨさんの人生の集大成のような作品です。12月31日。
日本で、というか世界で唯一の縄芸術家、八木マリヨさん。1972年京都の美大卒業直後に、京都東本願寺近くの仏具屋さんの店先に置かれた古ぼけた麻縄を見た途端、「頭上に落雷を受けたような衝撃」と共に「身体中の血潮が全身を駆け巡り熱くなった」。そこから八木マリヨの縄芸術がはじまる。日本国内ではもちろん、イタリア、アメリカ、スイスなど海外からの評価が高い作品を作り上げて51年。
2023年12月、つい先日、縄ノロジーの思い溢れる書籍が完成しました。マリヨさんにとっては、最初の単行本完成。しかも20年前にがんの宣告を受け、今年にはいって、無菌室で24時間点滴に繋がれて、命の限界におかれながら、その中から生まれてきた書物。まさに「縄の生命螺旋エネルギー」がマリヨさんの病を体から追い出し、「入院中の原稿推敲が大切な治療のひとつとなり、驚くべき奇跡の改進」なったという。
この11月、久方ぶりにマリヨさんから連絡をいただき、12月2日の法然院さんで奇跡の生還の書籍発表会を開かれるという。私はすでに吉野川行きが入っていて、行けず。息子の修平が代理で行ってくれました。というのもマリヨさんと私は、1980年代初頭、息子たちの比叡平保育園時代の「保育シェア」仲間でした。
マリヨさんの長男の仁くんと修平は、比叡平保育園でのセロ歳児仲間でした。妹の夕菜ちゃんが年子で生まれ、我が家の長男真平と、マリヨさんのところの二人とまさに「共同保育」。月水金は私が保育園から4人連れ帰り、夕食とお風呂を済ませ9時頃お母さんが我が家に迎えに来る。火木土は逆で、マリヨさんのところで4人引き取ってもらう。それぞれに一日おきに仕事時間を増やせるという大人の都合でしたが、こどもたちは兄弟姉妹が4人に増えて嬉しかったようです。
比叡平小学校で一緒だった4人は、中学校からそれぞれの道に。特に仁くんと夕菜ちゃんはカナダ、アメリカなど写真芸術等の分野で国際的に羽ばたき、活躍。我が家の息子二人は徹底ローカルで、大津で結婚、仕事、子育て中です。
マリヨさんの人生をかけた作品の紹介、、、いわば環境芸術、、、自然や大地の力、これからの地球規模の人と自然の輪っかづくりにますます意味が深まると思います。皆さん、今年も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!どうぞ良いお年を。