私が滋賀県甲賀市長や副市長だったら、今回の選挙事務不正の責任をとってただちに「辞任」を申し出ます。2月7日。(また長いです:微笑)
「票数のつじつまあわせ」と「選挙結果の体制に変わりない」という多数者論理で、本来あってはいけない不正な選挙事務にかかわる民主主義的な手続きをなぎたおして、住民意思をふみにじった滋賀県甲賀市の選挙事務にかかわった公務員の行為は、公職選挙法違反の社会的犯罪行為ではないでしょうか?
昨年10月22日の衆議院選挙の投開票をめぐる滋賀県甲賀市職員の不正は、本当に市の総務部長・次長・課長、三人だけで判断をしたのでしょうか?岩永裕貴市長や正木仙治郎副市長はいつどこで、どのようにこの報告を受けたのか、そこでどのような判断をしてどのような指示をしたのか。時系列に沿ってもっとくわしく公表すべきではないでしょうか?岩永市長は「職員の研修を」と公的な場面で言っていますが、単に職員研修で再発防止が可能となるのでしょうか?
仮の話ですが、私が甲賀市長だったら責任をとって、市民に対して、また公務員としてあり得ない不正の恥を全国にさらしてしまった市の職員組織を統制できなかった、ガバナンス不足の市長として、すぐに「辞任」を申し出ます。また実質的に市長を補佐し、市政を動かしてきた副市長としての責任をとって、私が副市長だったら、すぐに「辞任」を申し出ます。今回の選挙の投開票事務をめぐる不正はそれほどまでに大きな失政だと判断します。
もともと市議会議員選挙が計画されていた甲賀市としては、安倍総理の解散宣言で突然に「同日選」となり、選挙事務を担う基礎自治体の選対本部は大変大きな負荷がかかったでしょう。甲賀市だけでなく、滋賀県内では、湖南市、野洲市、東近江市が、もともと計画されていた市議会議員選挙に衆議院選挙が突然にくわわり、基礎自治体の選挙事務には思わぬ負荷がかかりました。この状況への理解は必要でしょう。だから、と言って、「つじつまあわせの白票水まし」や「証拠隠滅のための投票用紙の焼却処分」が許されるのでしょうか?
あわせて、あの台風による気象悪化です。甲賀市は山間部も多く、市議選と衆議院選挙の二種類の投票箱を確実に開票所に運ぶには多くの負担があったと推測します。ただ、気象条件や、ダブル選挙の影響は、当事者としては内々の負担であっても、公式に「だからしんどかった、不正がおきてしまった」と甲賀市の松山選挙管理委員会委員長が公言してしまっては、「公務」としての大義がたちません。
2006年から2014年まで、滋賀県知事として選挙事務の公正性について人一倍心を砕いてきた地方自治経験者として、また当該の2018年10月22日投開票の衆議院選挙に、選挙区は異なりますが「滋賀県選挙区第一区」から「無所属」として立候補して、誠実に「公職選挙法」に則って、「命がけの選挙活動を全力投入」をしてきた当事者としての意見です。皆さんの率直なご意見を伺いたいです。
2018年10月22日、投開票の衆議院選挙投開票をめぐる滋賀県甲賀市の選挙不正についてMBSのニュースでは次のように報道されています。
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滋賀県甲賀市では、開票した数が投票数より数百票少ないことに職員が気づきました。会場内を探しましたが投票用紙は見つからず、誤差分(830票あまり)については事務局長を兼ねる総務部長や総務課長ら3人が相談して無効票となる白票としました。「『確認できませんでした』という職員からの返事を聞いて、(総務部長らは)『これはもうダメだ』と思って気が動転して、非常に焦ったと」(甲賀市選管 松山仁委員長)
すると開票作業が終わったあと(翌日23日午前9時頃という)、開票済みの投票箱を保管している部屋から開封されていない投票箱が見つかったのです。それを見た総務部長らは「見つかった投票済みの用紙を1人が廃棄処分しました」(甲賀市選管 松山仁委員長)。
(この投票用紙830票あまりは、部長・次長から責任をとらされた総務課長の自宅の焼却炉で燃やされた、ということです)
*いずれも( )内は嘉田が追記です
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この事態がニュースに出たのは2019年2月5日、市長が知ったのは2月1日という。そこでの甲賀市の選挙管理委員会の松山委員長は、「選挙結果には関係ない」と、開票事務そのものの不正問題を無視するような発言をしています。その結果をうけた滋賀県の世古選挙管理委員長は「ただちに国に報告する」と、問題の本質的な問題に目をつぶるような発言をしています。
ここで皆さんのご意見を伺いたいです。公職選挙法では、選挙後3ケ月以内は、「選挙結果への異議申し立て」ができます。今回、この事態が社会にだされたのは、まさに2017年10月22日から3ケ月後の2018年1月22日をすぎています。なぜこんなに巧妙に「3ケ月後」なのでしょうか。緊密な情報が市長や副市長に届いている組織なら当然に、もっとはやく「庁内から」の事実が耳にはいっていたはずです。
こんな本質的な問題が、岩永市長や正木副市長の耳に入っていない、ということ事態が、市長、副市長としてのガバナンスを疑います。岩永市長は元衆議院議員として、また正木副市長は、元もと滋賀県職員で、私が知事時代に琵琶湖環境部長など要職を果たして下さった公務員でした。信頼していた衆議院議員や公務員であったがゆえに余計に今回の甲賀市の選挙事務に伴う対処不足を残念に思います。