Facebook 2018年2月23日

朝生、明日2月23日 (金)深夜1:30~4:30に参加します。テーマは、~女性論客大集合~激論!異議あり!ニッポン。日本“男女平等ランキング”過去最低の114位…(WEF「The Global Gender Gap Report2017」)。いま、日本・世界の諸課題を各界で活躍する女性論客はド~見ているのか?!2月22日。また長いです(注意!)。

女性活躍推進法から約2年…女性の現状はド~なった?!そしてド~しようとしているのか?!好評!女性論客大集合 第5弾女性の、女性による日本・日本人論!

番 組 進 行:寺崎 貴司(テレビ朝日)村上 祐子(テレビ朝日)
司   会:田原 総一朗

パネリスト:
松川るい(自民党・参議院議員)
福島みずほ(社民党・参議院議員)
上田令子(東京都議会議員・会派「かがやけTokyo」)
荻原博子(経済ジャーナリスト)
嘉田由紀子(前滋賀県知事、環境社会学者)
金慶珠(東海大学教授)
猿田佐世(新外交イニシアティブ事務局長、弁護士)
たかまつなな(お笑いジャーナリスト、㈱笑下村塾社長)
福島香織(ジャーナリスト)
三浦瑠麗(国際政治学者、東京大学政策ビジョン研究センター講師)
吉木誉絵(作家)

嘉田です。私の経験と主張からして、「政治の世界」「研究の世界」での女性参画について発言したいと思います。同時になぜ、知事退任後、スポーツ大学の学長をやったのか。スポーツ分野は政治や学術分野以上に女性参画に制限があり、それをどうにかしたい、と思ったからです。

今、オリンピック期間中で、スポーツにおける女性活躍も話題にしたいと思います。

(1)日本の女性スポーツは、経済、政治での女性参画の低さと共通する問題がある。選手の活躍場面では、女性は大変のびている。今回の冬季オリンピックのメダル獲得数11(2月22日現在)のうち6つは女性です。半分以上です。高木、小平はだぶっているので、実人数にしたら、女性は5人(パシュートは3名)、男性が5人、女性もひけをとりません。

問題は指導者や体育協会などの意思決定場面での女性割合です。

日本の体育政策の大元締めである「日本体育協会」の理事は現在23名ですが女性はたった3名です。1割ちょっと。世界的にみてもこの低さは異常です。そもそも最初の理事は木原光知子さんですが、2007年、彼女は「理事見習い」からはじまっていました。

木原さんと2007年9月、滋賀県知事現職時代に出会った時、彼女の名刺に「理事見習い」とあり、びっくりした。その時、女性ではじめての理事なので「見習いからはじめよ」といわれたと。木原さんの五輪出場水泳選手としての業績、テレビなどマスコミでの広報活動、地域での水泳教室の実施など、彼女の活躍は申し分ありません。それなのになぜ「見習い」?!ふたりでかなり怒り、一晩、大津で飲みました!実はその年10月に木原さんは突然急死してしまったので、私が木原さんに出会ったのはこれが最初で最後でした。

(2)女性の選手活躍の中で、圧倒的に独身が多い。欧米では、第一戦で活躍している選手のうちかなりが「ママさん選手」です。(正確な数字はとられていないが)。2016年の夏だったと思いますが、サッカー女子のワールドカップで、日本がアメリカに負けた試合直後、アメリカ選手の回りには、子どもたちがまとわりついていた。つまり、アメリカでは選手と母親業が両立していた。でも日本ではちがう。この背景には、社会的壁、文化的壁、医学的壁がある。

本気で女性アスリートを人間としてみていない。子どもを産み育てる人間としてみていないのでは?単なる国威発揚の手段とみているのではないか。今回冬季オリンピックの日本代表女子のなかでママさん選手はカーリングの本橋麻里さんだけかもしれません。ほかにいたら教えて下さい。調べていきましょう。

(3)日本では女性アスリートを支援するスポーツドクターとしての産婦人科医師が少ない。スポーツドクターは整形外科が圧倒的に多い。でも産婦人科医師が支援すると、「月経」や「貧血」を医学的に安全に避けることができる、効果が高く副作用が少ない「低用量避妊ピル」の利用など、指導が徹底する。

近年の欧米では、スポーツ分野だけでなく、仕事と家庭を両立したい女性たちは、「低用量避妊ピル」 を活用することで、元気で若い卵子をムダに月経で排出することなく、自分の体内に保存し、たとえば30歳代になって、妊娠をしたい段階でピルをやめると、かなり高い確率で妊娠できるようになる。なお近年の「低用量避妊ピル」の安全性は大変高く、日本でも保険適用になった。

このような基礎的な医学的知識を広めることなく、「ピルは怖い」という時代遅れの非医学的なイメージだけで、女性の仕事、スポーツと子育てを両立したい、という思いと願いに真剣にむきあっていない。それはもともと「仕事と家庭の両立」を社会全体として本気で考えてこなかったからです。

なでしこジャパンの澤穂希(さわほまれ)さんが、引退後すぐに妊娠して子どもを授かったのはまさにこの「低用量避妊ピル」を活用して、自分の選手としての健康と体力の維持、+子産みを両立できるよう、指導してきたなでしこジャパンの帯同産婦人科医師 松田貴雄さんの貢献といえるでしょう。

その後ろには、松田さんをなでしこジャパンの公式スポーツドクターに指名した佐々木則夫監督(のりさん)の女性アスリートへの配慮があります。

このような知識をひろめることで、高齢出産や出産時期を決めることに思い悩む多くの女性やその配偶者にもプラスになるはずです。30代前半まではキャリアを追求し、その後、子どもを授かりたい。その時の卵子は20代前半の若い時代の力をもっている、ということが可能なのです。あえて卵子を高価で信頼性の低い「凍結保存」などしなくていいのです。このことは安倍政権が衆議院を解散するほど重要という「国難」である少子化にも有効な政策のひとつになるはずです。

まだまだタブーの分野です。そのことを知りながら、仕事と子育て、スポーツと子育てなど、両立をしたいと願う若い女性たちに新たな人生の選択肢を示すことができたら、と願います。

びわこ成蹊スポーツ大学では、2016年11月23日にこのテーマで、学生さん主体のシンポジウムを開催しました。「ママさんアスリートの活躍のために」。ネットで検索できます。大学生自らが企画、実施したシンポです。みてやってください。

明日、ねむたい!でもふんばりましょう!

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