5月3日、憲法記念日の滋賀県内はどこも豊作や世の安泰を願う祭り日。朝一番に新聞各紙をチェックしながら、世論の動向を踏まえ、憲法議論に思考をめぐらす。ウクライナ戦以降、平和維持への願いが、9条維持という意見と、戦力増大という意見と二分している。新聞により微妙な論考の違いを見ながら、何よりも憲法は「権力を担うライオンのような政府をオリにいれて制御する国民主権が基本」と改めて自己確認する。閣議決定ばかりで国会議論の軽視もはなはだしい現政権から憲法改変を持ち出すのは筋がちがうだろうと思います。国民代表からの意見が重要、それには国民の側の関心を高めることがまず最初でしょう。皆さんいかがですか。さて滋賀県内でのお祭り、午前は日野祭り、午後は竜王町山之上のケンケト祭り参加させていただきました。紹介します。5月4日。(また長いです、1400文字)
日野町の中心部には馬見岡綿向神社があります。鈴鹿山脈の綿向山への山岳信仰に由来し、稲作の作業開始時にあたる春のこの季節に、綿向山から祖神を迎えて豊作を祈願したのが起源と云われています。今、私は流域治水をひろめようとしていますが、古代から、山に降った一滴の雨水を郷にひいてくる、その水に感謝する伝統の魂が各神社の祭りに受け継がれています。その農的起源に、今の日野祭りは何といっても、江戸時代中期から後期につくられたという16基の曳山の飾りと各町ごとの神輿、それらをひき回す町内巡業が見どころです。関東地方で財をなした日野商人の故郷への貢献が、町組毎の見事な曳山です。
今回は、4月の県議選挙で頑張りながら惜敗した山本みえこさんのお手製で、名物の「タイそうめん」「子持ちゴイの筒煮」などをご馳走になり、綿向神社に今回の選挙が無事終わったことをお礼申し上げました。本殿の銅板葺きの唐破風とその周囲を流れる小川も美しい。西大路曳山は日野最大の豪華な曳山です。清水山では、以前からお知り合いのモーアさん(京都の文化庁の研究員)と息子さんのスカイラーくんと記念写真。モーアさん一家はもうすっかり日野住民として馴染んでおられます。
日野祭りの後は、竜王町山之上杉之木神社のケンケト祭りを訪問。昨年11月に、日本の民俗芸能「風流踊」として日本各地の祭り踊り41件がまとめてユネスコ無形文化遺産に認定されました。ユネスコ登録を記念して、今回は最初に来賓をむかえての式典があり、くす玉割りなどの儀式も趣向が凝らされていました。普段はあがることができない拝殿に案内いただき、お神酒をいただきながら、小4~20歳までの男子が降りまわす長刀踊りや、神の化身とされる「鷺」の鉾の周囲での踊りを楽しませていただきました。鷺鉾は、棹の先に紙製の鷺の作り物が据えられ、そのまわりに五色の紙シデを無数に垂らした形状です。今回はそこに「ユネスコ」の文字が刻まれています。
長刀踊りは30名近くの男子で、かつては長男だけだったが最近は、子どもの数が減り、次三男も参加が許されるようになったという。拝殿の後ろで休む子どもたちに長刀を触らせてもらいました。とっても重くて刃先が本物のような形状のものから、軽い漆塗りのようなものまで、それぞれの家に伝わっている長刀を使っているということ。また衣装も、毛糸のスカート状の腰回しから、背中にはお母さんやおばあちゃん手作りの鈴つきの飾り物がつけられ、美しいです。