またそこで、集落内水路も濁水がひかず、水路清掃が大変だとうかがう。横田さんが強調していたのは、このまま春になって田植えがはじまると、泥水が田んぼにはいり、それが琵琶湖に流れていく。滋賀県は琵琶湖の水質保全のために、毎年「田植え時に水田から濁水を流さないように!」と農家に濁水管理の徹底を求めるが、県が管理する高時川がこんな泥水で、県としての責任をどう考えるのか、と逆に指摘をうける。たしかにそうだ。土地改良区(水土里ネット)から訴えてもらう必要があります。
そこで、改めて馬上の集落内を流れる水路をたどり、高時川本流の井明神橋の取水口まで確認にいく。集落内の水路は中世の水利開発時代からの伝統ある餅の井水路で、北国きのもと道の道標もある。その道標横の水路もすっごい濁水!集落内の家いえにはどこも洗い場がしつらえられていて、かつては衣服の洗濯や野菜洗いをしていたという。その水路も泥だらけです。出会った女性は、「こんな泥ではイモ洗いもできない」と言っていました。去年の夏以降、ずっと泥水がひかないという。近江の里川の水路文化を誇ってきた立場からも悲しいです。
横田さんが言われるように、この泥水が水田にはいり、そして最終琵琶湖にはいる。滋賀県は高時川の濁水の原因究明をすすめる、と昨年10月、三日月知事が表明しました。その結果をすぐにでも出していただきたいものです。地元の皆さんといっしょに働きかけていきたいです。