高島市と福井県の県境付近に計画されている、三十三間山での、17基の大型風力発電事業に対して、滋賀県知事意見が1月12日に表明されました。猛禽類などの環境アセスメントの不十分さを指摘し、「事業の取り止めも含めた事業計画の抜本的な見直し」を求めています。大変大事な滋賀県知事意見です。5頁という、決して長いものではありませんので、是非皆さん、読んでください。高島市議会議員の是永議員のFBメッセージをシェアさせていただきます。
今、長浜市と福井県境の、高時川源流部では、三十三間山での17基の開発をはるかに超える39基巨大風力発電所建設計画が進んでいます。1月7日には、滋賀県主催の公聴会が長浜市で開催されました。私もその場に参加させていただきましたが、8人後述人全員が、環境アセスメントの杜撰さ、植生破壊、イヌワシ・クマタカ生息地破壊の危険性、そしてなによりも、山頂部の破壊による土砂流出、高時川の汚濁汚染問題を強く指摘していました。三十三間山では触れられていない、土砂災害の危険性が強く指摘されていました。また滋賀県から、公聴会の内容は公表されると思います。皆さんの関心が高まること、期待しています。
「(仮称)三十三間山風力発電事業」について、滋賀県から知事意見が発表されました。この風力発電事業については、高島市議会で事業中止を求める意見書が昨年末に採択されています。
知事意見書では
「配慮書に記載の評価については、論理的な飛躍や説明不足により、文意を正しく読み取れない箇所が見受けられる」
「文献調査や専門家へのヒアリング調査が実施されているところであるが、大規模なブナ林や事業実施想定区域を縦断する登山道の存在など、容易に把握できる重要情報が含まれていない」
などの配慮書の杜撰さを指摘し、
「環境保全措置については、客観的かつ可能な限り定量的に行った評価結果に基づき、海外の事例や試験的な保全策の導入も含めて科学的に実効性のある対策を検討すること。その結果、イヌワシやクマタカのバードストライク等、重大な環境への影響を回避または十分に低減できない可能性がある場合には、事業の取り止めも含めた事業計画の抜本的な見直しを行うこと」
と厳しい意見となっています。
風力発電そのものは否定はしませんが、今回のような環境に重大な影響を与え、大規模な自然破壊を伴う場所での事業については賛同できるものではありません。