「いま、ここの社会見つめて」をねらいとする、京都新聞社小·中学生新聞コンクールで、大津市内の中学校1年生の孫(次男修平の長女)が、「森林新聞」を書いて、滋賀県知事賞をいただきました。昨年の「琵琶湖システム新聞」に続いて二回目です。表彰式と展示会に伺いました。全体で1109件の応募があったようですが、テーマの選択から、構成の仕方、表現力等、見事な作品が多く、大変頼もしい企画でした。お世話になりました京都新聞社さん、審査員の皆さま、ありがとうございました。ただ本人は昨年の作品のようなエネルギーが注げなかったということであまり満足していないようです。12月4日。(孫自慢ですみません)。
テーマは、都道府県別の水害被害額が少ない県を並べると、滋賀県は近畿圏でもっとも少ない方から「一位」ということで、なぜ水害被害が少ないのか、自分なりに考えてみたようです。琵琶湖があり河川が多いので水害は多そうなのに・・・と考えて、そこで気づいたのが「豪雨の時に水をためる力」がある太い樹木が滋賀県の山間部にはたくさんあるのでは、ということです。森、川、里、湖とつながっている「琵琶湖システム」の昨年の経験から森に関心が広がったようです。とくに、私たちがいつもトチノキの巨木について話をしているのでそこで針葉樹と広葉樹の違いを調べたようです。
また広葉樹と針葉樹の土の中での根の張り方の違いにも気づいたようです。広葉樹は根が縦横無尽にのびて、根がしっかりと水と土をとらえて土壌に定着しやすい。また葉の面積が広いので雨の水分をより多くためこみ、落ち葉も土壌を厚くして養分豊かにする。一方、針葉樹は根が縦方向に伸びて根が土に定着しにくい。葉も面積がせまく水をとらえにくい。また人工的にたくさん植えられ、間伐をしないと土が肥えにくく、雨水をためにくい。
4コマ漫画は、「ツリーハウス」をつくりたい、と。広葉樹の巨大な枝があるところにつくろう。そうだ、水害の時、ツリーハウスは高いところにあるから、子どもたちの避難場所にもなる!と発見。(水害避難タワーみたいですね)。
最後に審査の講評をしてくださった神崎友子京都教育大学付属桃山中学校の先生が、思いを語ってくださいました。注目したのは「ニュース性」「表現することば」「新聞のレイアウト」の3点ということ。その時話題になっている社会的出来事に関心をもち、自分の言葉で表現して、写真や図をわかりやすくレイアウトする、まさに大人がつくる新聞と同じ工夫がされ、総合的な作品に仕上がっているということ。
今、ネット化がすすみ、新聞の置かれている状況は大変厳しいです。部数が減っていて30年後に新聞があるのか、それさえも心配になります。学校でも新聞をとっていない図書室も多い。予算の問題に加えて司書がいないとか、人的なサポートも不足ししている、と切実な教育現場の問題も語ってくださいました。そして新聞をよみ、記事内容を理解し、ゆくゆくは行動できる大人に育ってほしい、という語っておられました。
今日は久方ぶりに孫たちと昼食ができたので、受賞お祝いとご褒美に、大津市内のすき焼きの老舗である「かね吉」さんでかなり張り込んだ、近江牛のすき焼きをご馳走しました(微笑)。