Facebook 2018年12月22日

いよいよ明日、12月23日に「日野原重明先生を偲び“未来へ新たな一歩”のシンポジウム」が、滋賀県近江八幡市「滋賀県立男女共同参画センター」で開催されます。暮れのご多忙の折ですが、主催組織の世話人代表として、皆さまお気軽にお運びいただきますようお誘い申し上げます。12月22日。

最新の厚生労働省調査によりますと、男性寿命は滋賀県が長野県をぬいて日本一になりました。女性は3位です。健康寿命も男性2位、女性3位です。昭和の時代は30位くらいだった滋賀県寿命は平成に入って急速にランクアップをして、まさにウナギ登りの向上を果たしました。

なぜ、「滋賀県が長寿日本一になったのか?」というテーマの第1回目として、今回は、滋賀県の食生活で特徴的なフナズシに代表される「発酵食品」の健康サポート効果と同時に、発酵食品が腸内細菌叢に及ぼす健康効果を医療的に解明していただきます。来年以降もこのテーマでのシンポジウムを計画してまいります。

皆さんご存じのように、昨年の7月に105歳の人生を全うされた日野原重明先生は、「伝説の人」です。医療者として病を治すことに加えて、病にならないライフスタイルを求め、「生活習慣病」という考え方をひろめ、また人間ドッグなどの予防措置も工夫をして、それを制度として確立する上で力をつくされてこられました。

日野原先生の哲学は「新しい老人文化の構築」という言葉に凝縮されています。悲惨な戦争を経験した世代だからこそ、まずは平和をもとめ、そしていくつになっても新しいことを「はじめよう」と訴えました。そして何よりも日野原先生が期待をしたのは子どもたちです。地域の自然と文化を愛し、平和を愛し、そして歌を愛する子どもたちに「命の大切さ」を直接に訴えつづけました。

個人的には私が日野原さんに直接お会いしたのは、2011年、彦根文化プラザでの京滋フォーラムの折でした。初めての出会いのお言葉が「私は学生時代、スキー船で琵琶湖を渡り、海津にスキーに行きました。昭和9年頃、私が京大医学部の学生でした」というお話。日野原先生の医療者としてのご活躍は首都圏が中心でしたが、全国にその足跡を残されておられます。そして、学生時代を過ごした関西に特別の思いを寄せて下さいました。

実は来年の春、「日野原重明先生メモリアルルーム」が琵琶湖畔につくられることになりました。書斎や寝室など、最後の時を過ごされた部屋が再現され、日野原イズムを学ばせていただく場になるということです。「おかえりなさい、日野原先生!」と天国の先生にお声をかけさせてもらい、今回の12月23日の会合が大きな出発となるよう、皆さまのご協力をお願い申し上げます。

 

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