6月5日、「第72回全国植樹祭」が滋賀県甲賀市の「鹿深(かふか)夢の森」で開催されました(1950年にはじまったという私の生まれ年でした!)。全国の都道府県もちまわりで、滋賀県では昭和50年以来2回目です。天皇皇后両陛下はオンラインでご臨席。西川たかのりさん、安蘭けいさん、野村正育さんが全体進行に登場。滋賀の開催理念は「森―川―里―湖」のつながりと、いにしえより培われてきた「森林」「びわ湖」「人の暮らし」のかかわりをみつめなおし、次世代につなごうという思いです。「木を植えよう びわ湖も緑のしずくから」。周辺の山やまとつながるびわ湖への思いがダンスや歌で表現され、見事な演出でした。まる五年がかりの準備に当たられた三日月知事はじめ、関係の皆さん、ありがとうございました。(また長いです。1700文字)。
植樹祭の中心行事は、天皇皇后両陛下によるお手植えの植樹ですが、今回の滋賀県での樹種は、歴史や文化も含めてゆかりの木々が選ばれ、工夫が凝らされています。天皇陛下は花粉のすくないスギ(近江さわやか杉)、トチノキ(その実は縄文時代からの主食で今も源流部には巨木群あり)、アカガシ(大津祭りの曳山の車輪)、クロマツ(近江八景の唐崎の松)、コウヤマキ(琵琶湖水運の丸子船に使用)。
皇后陛下はヒノキ(林業の主要樹種)、イロハモミジ(県木として美しい)、エドヒガン(高島市に自生の巨木があり)、ウツクシマツ(湖南市に天然記念物あり)、ホンシャクナゲ(県の花で天然記念物)です。いずれも、実生から苗にしたて、小学生たちが苗木のオーナーになり育てたりして、数年がかりで準備いただきました。ありがとうございました。
陛下と皇后さまの「お手植え」がオンラインで中継されたタイミングに合わせて代表植樹が行われました。私はアカガシの植樹をさせていただきました。これらの苗が10年後、20年後にどう育っているのか、楽しみです。
芝生広場での100人をこえるダンサーによるびわ湖と山やまと生き物のかかわり、そして赤潮問題で苦しんできた中からよみがえってきた環境保全の歴史などが踊りこまれていました。見事な演出でした。聞くところによりますと、甲賀市選出の田中松太郎県議会議員の奥さまが指導なさったという。
またエピローグアトラクションでも田中県議たちが先導して始まった「ござれGO-SHU!」の総踊りや、地元のよさこいチーム「KOUGA彩風舞人」と和太鼓チーム「甲賀忍玉太鼓団」のコラボで演舞・演奏で、「ここに甲賀あり!」という演出に感動しました!大津児童合唱団のびわ湖をうたいこんだオリジナル曲も披露。そして最後はびわ湖周航の歌にあわせて、県内での活動団体の紹介。中主漁協の松沢漁師さんや、滋賀県立大学の学生さん、森の幼稚園の西澤さんと馴染みの皆さんが発表なさいました。
またお弁当は「ぐるっと近江の恵みおもてなし弁当」。滋賀県づくしで、食事文化研究会の皆さんが精魂こめて工夫をしてくださいました。「近江牛じゅんじゅん」「近江しゃもマリネ」「小松菜と水口かんぴょうのゴマあえ」「小鮎の山椒煮」「ビワマスフレークの枝豆ごはん」「えび豆」「赤こんにゃく」「みずかがみと日野菜づけ」そして最後のデザートは「丁稚羊羹と糸切餅」、近江のお茶も新パッケージで登場。このまま駅弁にできたらいいな!採算がとれるお値段は?
また森林やびわ湖にかかわる団体の人たちが、展示ブースをつくってくださり、活動紹介もにぎやかでした。なつかしい県職員の皆さんや住民の方たちが活躍で、うれしかったです。さらに、滋賀県各地でサテライト会場(長浜えきまちテラス、琵琶湖博物館、忍の里ぷらら)と、一般植樹会場(米原市きゃんせの森、高島市くつきの森、守山市地球市民の森)を準備いただき、家族連れなどで賑わったようです。