2022年、あけましておめでとうございます。
コロナ禍が続きますが、少しは日の出が見え始めているように思われます。
琵琶湖畔から寅年のお祝いをお送りいたします。右のバックは、最澄ゆかりの比叡山、左のバックは、信長ゆかりの安土山・八幡山です。
今年は「五黄の寅」、私は歳女で節目のまわり歳です。地方自治の経験を国政へと、皆さんから国会へ送り出していただき2年半。滋賀県で条例化した「流域治水」も国政で位置づけられはじめました。水の恵みも災いもともに覚悟と共感をもってつきあっていけるような社会をめざしたいです。
ふりかえってみると、ローマクラブにより、地球規模での「成長の限界」が提示された1972年からまる50年。その頃、電気もガスも水道もないアフリカで、「コップ一杯の水」「一皿の食べ物」の価値に目覚め、石油文明に出来るだけ頼らない人間生活の実現はどこまで可能なのか、日本では琵琶湖畔の農村社会の研究と政治的実践に挑戦してきた50年でもありました。
アフリカでは、子どもは家族だけでなく、コミュニティの中で育てられるということも学びました。ゴリラ研究者の前京大総長の山極寿一さんは、人類進化史的にみると、共感力と社会力が人間の子育ての本質と主張なさいます。今日本の子育ては「孤育て」におちいっています。婚姻中はもちろん、親の離婚後も子どもには両方の親と多様なコミュニティの支えが必要です。子どもの最善の福祉を求めての明治以来の民法改正も国会での仕事です。
人類の経済活動が地球を破壊する「人新世(ひとしんせい)」の資本論。若き経済学者の斎藤幸平さんの主張にも目を覚まされました。際限なき利潤追求と格差の拡大。晩年のマルクスはロシアやドイツの村落共同体の相互扶助と自治に光を見出していたという。マルクスが日本の村落コミュニティの水や大地の自治の仕組みを知っていたら、きっと日本にも目をむけたでしょう。「相互扶助と自治に基づいた脱成長コミュニズム」が指針と斎藤さんは言われます。
個人的なことですが、6人の孫で最も下の孫が今年は小学校にはいります。最も上の孫はマスコミ関係に就職をしました。長男夫婦、次男夫婦とも大津市の琵琶湖畔で健やかに暮らしていること、ありがたく感謝一杯です。
今年こそ、皆さまにとりまして、幸多い歳となりますよう、琵琶湖畔からの寅とともにお祈り申し上げます。どうぞよいお年をお迎えくださいませ。