Facebook 2021年12月18日 「自ら考える力伸ばせ」京都新聞社小·中学生新聞コンクール

「自ら考える力伸ばせ」をねらいとする、京都新聞社小·中学生新聞コンクールで、大津市内の小学校6年生の孫(次男修平の長女)が、「琵琶湖システム新聞」を書いて、滋賀県知事賞をいただきました。今日はちょうど時間がとれたので、表彰式と展示会に伺いました。全体で1445件の応募があったようですが、テーマの選択から、構成の仕方、表現力等、見事な作品が多く、大変頼もしい企画でした。お世話になりました京都新聞社さん、審査員の皆さま、ありがとうございました。12月18日。(長いです、2000文字、孫自慢ですみません)。
テーマが私の研究や社会的活動に近いので、「おばぁちゃんが教え込んだのだろう!」といわれるかもしれませんが、私は残念ながら多忙な中、孫たちの教育まで手がまわっていません(微笑)。息子夫婦も特に手をかけていないようで、小学校の先生方のご指導が大きかったようです。ありとうございます。審査員の先生方に確認しましたが、名前は隠して審査をしてくださったようです。その中で、満場一致で知事賞が決まったということ。出来栄えは私もびっくりです。今日発見したウリは次の4点です。
まずは琵琶湖システムの説明がわかりやすいです。「水源林の保全」「環境こだわり農業」「魚のゆりかご水田」「琵琶湖漁業」がシステムとして「生き物と共存する持続的な農林水産業のつながり」になっていることで、真ん中に大きく絵がはいっています。多くの農家が琵琶湖の環境や田んぼの生き物を守るため、農薬や化学肥料をへらす環境こだわり農業に取りくんでいて、日本農業遺産から世界農業遺産に応募中という現状も解説しています。左上には「ファイト!」という応援の旗も描かれています!
二点目は、四コマ漫画やクイズをいれて、興味をひいているところです。四コマ漫画は、「コロナ渦でのインタビュー」として「距離を3メートル以上とる」「時間は15分以内」(チクタクチクタクと時計の針の音がはいっている!)。そして最後に「三密をさける!」ペコンと頭をさげてお礼を言う。クイズは、三種類の琵琶湖の魚の写真をいれて、「アユ」「ホンモロコ」「ビワマス」の区別をつけるよう呼び掛けています。
三点目は、「琵琶湖システム新聞」の絵文字は、琵琶湖の魚や田んぼの形、あるいは農作物などで表現上の工夫が効果的です。この方法は、朝日新聞社の小学生新聞で類似のものをみてまねたということ。また魚の種類は、いつも琵琶湖で遊んでいる時にみんなに教えてもらい、また「びわっこ大使」(琵琶湖を学ぶ子どもを育てる滋賀県の事業、昨年小5で参加)で琵琶湖博物館に行った時などに学んでくれたようです。
四点目は、「環境問題の自分化」です。農林水産業の琵琶湖システムの結果として、おいしいお米ができ、それが米粉のケーキになる、というように、農業から食まで、暮らしの実感につなげていることです。環境問題を自分が関心をもつケーキや食など、自分化できていることがうれしいです。ここは私自身、研究者としても政治家としてもこだわってきたことなので、あえて教えることなく孫も理解をしてくれているようです。
最後に審査の講評をしてくださった水谷哲郎草津市立草津中学校の先生が以下のような思いを語ってくださいました。自分自身の目と耳で集めた情報を取捨選択して、学んだこと、知ったことを読んでくれる人に「伝えたい」「知ってほしい」という熱い思いがつたわっている作品が多いということ。また伝えるための工夫として、絵や写真やグラフ、四コマ漫画などを使い、言葉を選び、レイアウトも工夫をして、総合的な作品に仕上がっているということ。
一方、今、ネット化がすすみ、新聞の置かれている状況が大変厳しいこと。部数が減っていて30年後に新聞があるのか、それさえも心配になる。学校でも新聞をとっていない図書室も多い。予算の問題に加えて司書がいないとか、人的なサポートも不足ししている、と切実な教育現場の問題も語ってくださいました。そして新聞をよみ、記事内容を理解し、ゆくゆくは行動できる大人に育ってほしい、という願いを込めて下さいました。
実は滋賀県議会でもこの12月議会で九里学県議が学校図書館への新聞整備の拡充について質問をしておられます。県議会、市議会などでもどんどん話題にしていただければと願います。国政としても、教育費の中にネット環境の整備などと同時に新聞や図書の重要性も強調し続けたいものです。
今日は久方ぶりに孫たちと昼食ができたので、受賞お祝いとご褒美に、京都市内でかなり張り込んだ食事(寺町三条の三嶋亭さんのすき焼き)をご馳走しました(微笑)。明治6年創業の三嶋亭さんには、明治時代のガス灯が今も健在です。
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