Facebook 2021年12月5日 新潟大学名誉教授の大熊孝さんの、毎日出版文化賞受賞、土木学会出版文化賞受賞お祝いの会

新潟県に行きました。日本の河川学に個性豊かな文化と思想論を加味して引っ張ってくださった新潟大学名誉教授の大熊孝さんの、毎日出版文化賞受賞、土木学会出版文化賞受賞お祝いの会に駆け付けました。改めて大熊さんの「新たな自然観の形成に向けてー民衆の自然観vs国家の自然観and都市の自然観」をたっぷりと聞かせていただきました。同時に大熊さんが相楽治さんたち仲間とつくってきた「新潟水辺の会」の活動の一旦にもふれさせていただきました。12月5日。
1980年代から『利根川治水の変遷と水害』『治水と河川の文化史』などの書を読ませて頂いていた私自身、大熊さんに直接に初めてお会いしたのは1990年末に阿賀野川の新潟水俣病の現地で「阿賀に生きる」の映画会に参加した時でした。今は亡き映画監督の佐藤真さんも一緒でした。河川工学者でありながら文化論や思想史にご深い関心がおありで、また新潟水俣病の原因企業への怒りも真っ直ぐ表明しておられました。
また内山節さん、鬼頭秀一さんたちと『ローカルな思想を創る』という同人的な仲間の中で「技術にも自治がある」という主張は光っていました。さらに宇沢弘文さんたちとの接触のなかで、『社会的共通資本としての川』は、社会的、歴史的存在としての河川に、社会科学的価値づけをした名著です。私自身、地域の皆さんに教わりながら、河川や湖沼の歴史、文化を学んで来た立場から、大いに触発を受けてきました。
大熊さんの活動は、水と人間のかかわりの理論を後ろ盾に、住民活動と深くかかわっています。34年前に相楽さんたちと「新潟水辺の会」を発足させ、最初に都市河川の通船川の環境再生に挑みました。次に信濃川にサケを取り戻す運動、そして最近は新潟都心にのこされた鳥屋野潟(とやのがた)の再生・発展に取り組んできました。そこでは、子どもたちが水辺文化に触れ、自然とともに生きる自然観育てが進められてきました。
実は、つい最近、立憲民主党の党首選挙に立候補し、やぶれはしましたが、幹事長の大役につくことになった、西村ちなみ衆議院議員もかけつけ、挨拶をしてくれました。西村さん自身、新潟大学の学生時代から「水辺の会」のメンバーで、今も活動を応援してくれているということです。まさに人が育っています。
またこの場をかりて、農文協プロダクションの田口均編集者といっしょに、『流域治水がひらく川と人のかかわりー2020球磨川水害から学ぶ』を紹介させていただきました。ありがたい時間でした。大熊さんのますますのご活躍と、新潟水辺の会の進展をお祈りしながら、新潟をあとにしました。
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