Facebook 2021年7月18日 フランス人ヴィンセントさん、ハンガーストライキ中

「以下の記事は一部再録です(二度目の方は無視ください!)」
国立競技場最寄り駅の東京千駄ヶ谷駅前は、23日に開会する東京オリンピックムードで周辺は交通規制。その中で、フランス人ヴィンセントさんは、千駄ヶ谷駅前のプロムナードの柱の下に陣取ってハンガーストライキ中。「私の子どもたち(奥さんは日本人)は日本で誘拐されています」というのぼりの下で、うすいマットの上に座って、日本の、離婚後のあるいはその協議別居中でも親子を分断する「単独親権制度」の不条理さを命がけで訴えてくれています。党派を超えた国会議員の「共同養育・共同親権推進議連」の一員として、串田誠一国会議員や、多くの支援者の皆さんと7月16日に応援に伺いました。今、親子分断されている日本の子ども数は毎年20万人も新たに生まれています。その子どもたちの代弁でもあります。(また長いです、1800文字)。
「親が離婚をするとき、未成年の子どもの親権は父か母かどちらかを決めないといけない」と思わされている日本人は多いと思います。民法819条です。しかしこれは国際的にはすでに非常識です。アメリカ50州法、ヨーロッパ各国はここ30-40年の間に、親が離婚をしても、婚姻中と同様、子どもの経済的、精神的養育、そして社会的監護を父と母、両親で支えなければいけないという「共同養育・共同親権制度」が標準になっています。日本のお隣の韓国、台湾、中国などアジア諸国も共同親権制度が基本です。
先日、卓球の福原愛ちゃんが、「離婚をしても子どものために共同親権をとる」と宣言したニュースは新鮮でした。ただそのニュースの直後、「愛ちゃんが国際結婚であるかぎり共同親権は実現できない」というツイッター情報がでまわっていました。これは虚偽です。共同親権の中身は経済的、精神的、社会的つながりを離婚後も両親がもちつづけることです。お金は国際結婚でも共通に使えます。オンラインの時代、いくらでも親子交流は可能です。「共同親権」に反対する人たちの日本のSNS対応は見事です。虚偽の情報を流し続けます。
実は今回のヴィンセントさんの訴えに、日本のマスコミは新聞もテレビもほとんど反応してくれません。7月16日もある新聞社さんに取材をお願いしたのですが「デスクから共同親権の問題は扱えない」と拒否されたということ。7月10日にヴィンセントさんが、ハンガーストライキにはいってから、AFP,WP,フィガロ、ジャパンタイムズ、など海外メディアは報道してくれています。また週刊新潮は最新号で記事にしています。しかし、いわゆる日刊五紙のようなメジャーな新聞やテレビ局は、取材にはきても結局局内協議で「日本の共同親権反対派から攻撃される」ということで、掲載が実現できておりません。
ヴィンセントさんの訴えは、親の離婚に直面して親子分離を迫られる毎年生まれる20万人の日本の離婚直面子どもの代弁でもあります。法制度として、「片親阻害」を民法819条で義務づけられ、国連子ども憲章で、「離婚後も子どもは両親の愛情を受ける権利がある」という条文違反を何年も無視し続ける日本政府の不作為こそが問題です。明治民法で、子どもは家の跡取りだからと単独親権をきめられてから123年。明治民法以来の時代遅れの片親親権を放置している「国家の不作為」を、ヴィンセントさんは命をはって訴えてくれているのです。
皆さんの身近なところで、離婚後、あるいは離婚に直面して親子分離に苦しんでいる父、母、子どもさんがおられたら、ヴィンセントさんが、代わりに訴えてくれていると理解してください。そして日本人自身がこの日本の民法の不条理に気づくべき時だ、ということを理解いただきたいと切に願います。
2019年7月に参議院議員になってから参議院の法務委員会で私自身31回質問をしてきました。しかし日本政府の本気度が伝わってきません。オリンピックが国際標準の平和を求める機会なら、ここで日本政府も時代遅れの民法を改正する動きに踏み込んでいただきたいです。今や国際問題なのですから。
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