Facebook 2021年7月30日 「参議院改革協議会第4回会合」参考人の「参議院の在り方」について 

「参議院改革協議会第4回会合」参考人の「参議院の在り方」についての意見を伺い、2時間半におよぶ討議に参加。冒頭、この日早朝、肺炎で亡くなった江田五月氏の訃報がはいり、参議院議長時代の肖像画が飾られた部屋で、全員で黙とうをささげさせてもらいました。7月28日。(1000文字です)
参考人はおふたり。政策研究大学院大学教授の竹中治堅(はるたか)氏と、成蹊大学法学部教授の高安健将(けんすけ)氏のお二人。
竹中氏は、「強い参議院の改革」として、戦後の吉田内閣以降の内閣と参議院の関係の歴史から説き起こし、重要法案の成立や政権成立に参議院がいかに重要な役割を果たしてきたかを解説。特に解散がないので、参議院の独自性(優位性)が強く、首相指名権限をのぞいて、参議院の方が強力で、本来もっと大きな発信力をもつべしと提案。具体的には「国権の最高機関」としての「調査力」を発揮して、3.11時の「国会事故調」のような調査力を発揮すべし、としてコロナ危機の検証などを提案。
高安氏は、日本は、参議院では解散がなく内閣や総理から独立的に民意が反映できるころから単純な「議員内閣制」ではなく「半議員内閣制」であると説き起こす。つまり国会には衆議院と参議院という複数の民意が存在し、衆議院が信任機関であるなら、参議院は「熟議・合意形成機関」としてあるべきで、選挙制度も衆議院の多数代表制に対して、参議院は比例代表制的制度を想定するモデルが望ましいと説く。
各政党・会派からは、選挙制度の質疑が集中したが、碧水会を代表して私は、竹中氏のいう「調査力」の強化の重要性を指摘した。参議院議員になって2年しかたたない新人であるが、新人ゆえに、参議院が単なる衆議院のコピーのようになっていないか、懸念している。竹中氏や高安氏が指摘するように、衆議院とは異なる民意を、長期的な日本社会のゆくべき国家的課題として全体最適の視点から検証して提案するべきではないかと提案した。具体的には感染症は今後もますます増える恐れがあり、コロナ対策の検証のための調査会や、人口減少問題など、参議院としての調査力を強化して、責任ある政策提案を具体的に行うべきでは、と提案しました。
竹中氏も高安氏からも、3.11後の黒川清氏がリーダとなった国会事故調のような検証調査を今後も是非参議院として力をいれてほしい、とエールをいただきました。
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