Facebook 2021年7月12日 防災用ライフジャケット「浮くっしょん」の紹介

熱海の土砂災害、連日泥にまみれた警察、消防、自衛隊の捜索隊の皆さん、本当にご苦労さまです。ありがとうございます。梅雨末期前線に台風の影響なども加わり、昔から大洪水は多かったのですが、やはり近年はその頻度がたかくなっているようです。今日は防災用ライフジャケット「浮くっしょん」を紹介させてください。7月12日。
今、私たちが被災者調査をすすめている球磨川大水害では、小川という支流が球磨川本流にそそぐ渡地区の高齢者施設「千寿園」で14名もの溺死者がでてしまいました。早朝に施設に流れ込んだ濁流の中、65名の介護度4.5の車椅子やストレッチャー利用の入所者を二階の事務室に避難させようとしました。51名の避難はできましたが、どうしても14名は避難が遅れ、施設内で溺死してしまいました。
同じ時、渡地区のご近所のラフティング会社の社員は、屋根上に避難した地域の人びと19名を、ラフティングボートを駆使して救いました。また球磨村の別の地域では、逃げ遅れた人たちを救いだしたのは保育園の水遊びプールでした。八代市坂本地区では、渓流遊びのカヤックで、屋根上に避難していたところを命を救ってもらった人たちもいます。水上レジャー用というボートやカヤックは救命価値もあります。昔は水害常襲地には、軒先に舟が吊ってありました。
溺死者調査の現場をみせてもらいながら発想しました。たとえば千寿園で車椅子でしか移動できない高齢者も、目の前の球磨川で日常的にライフジャケットをつけてラフティングで体の機能回復を目指し、川遊びを楽しみ、高齢者施設の壁にライジャケがあれば、この14名の方は溺死せずに救われたのではないだろうか。
今回、球磨川での被災者調査で、高齢者の過去の水辺遊びの聞き取りをさせていただくと、子ども時代から、球磨川でのアユやウナギつかみや渓流泳ぎなどの経験があります。荒瀬ダムや瀬戸石ダムができた昭和30年代以前には、八代海からウナギはもちろんスズキまで人吉市まであがってきたということ。
高齢者の川遊びは、認知症予防など「記憶回想法」の一環にもできるのではないか。私たちは、「流域治水とは、日常的に川や水辺で遊び、水に親しむことで、結果として命が救われる状況をつくること」と言ってきました。川遊びは子どもだけの特権ではありません。高齢者もどんどん水にはいって遊ぼう!
実は、ライフジャケットを防災に使おうと発想し、すでに10年も前に商品化した方がいました。総合アウトドアメーカーのモンベルの辰野勇会長です。2011年の東日本大震災直後、津波被災地に支援にはいった辰野勇さんは、溺死被害の現場をみて、「ライフジャケットがあれば命を救われたのに!」という思いから「浮くっしょん」という商品を開発しました。水辺での活動に活用するだけでなく、普段は家庭や職場、学校などでクッションとしても活用可能となっています。浮力体には耐久性と柔軟性にすぐれた素材をつかい高い浮力が発揮できるという。
そこでさっそく「浮くっしょん」をふたつ入手して、ビワコンパスの仲間と、琵琶湖畔で実装してみました。穴に首を通して、腰と足にヒモを通して、止める。私は普段の水辺遊びのアフリカファッションの上に着てみました。橋板からびわ湖にドボン!頭の後ろに枕のような浮き板がついていて、お腹側の浮力体が有効です。頭を水平にしてゆったり浮いていたら2-3時間はいけそうです。笛もついていていざという時には音も出せます。頭の横にはひっぱりあげる補助ヒモもついています。
普段は椅子のクッションにもなります。私はロッキングチェアの背もたれにしてみました。体にぴったりそって、快適です。皆さんのお宅や、関連施設に1-2着、装備してみてください。大津波や水害などのハザードマップでの浸水深が3メートル以上予想される地区でお住まいの方には是非ともおすすめです。キッズ用もあります。
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