Facebook 2021年6月1日 「第2回流域治水シンポジウム」無事おわりました

5.31流域治水シンポ、無事おわりました。参加者は196名、国会議員と秘書は17名、全国から県議会、市議会などの地域政治を担う人たちは12名、マスコミ関係11名、大学関係とおぼしき人たち31名、また各地の住民活動家の皆さまなどです。オンライン会議での不自由さはありましたが、実際に集まるとなるとこれほどの広がりは難しかったかもしれません。「流域治水」への関心の高さを実感しました。ご準備、ご支援いただいた皆さま、ありがとうございました。今日から6月1日、日本各地、球磨川もアユ漁が解禁されました。
国会議員の実行委員会メンバーは、篠原孝委 員 長を筆頭に、 副委員長で全体司会を引き受けてくださった阿部知子さん、また近藤昭一さん、大河原雅子さん、上田清司さん、高橋千鶴子さん、委員としてご参画くださったのは泉健太さん、黒岩宇洋さん、西村智奈美さん、道下大樹さん、小池晃さん、田村貴昭さん、舟山康江さん、ながえ孝子さん、塩村あやかさん、田島麻衣子さん、武田良介さん、ありがとうございました。また超党派の議員連盟「公共事業チェック議員の会」と、「農文協プロダクション」「 拓殖大学政経学部教授 関良基ゼミ」の皆さんのご支援をいただきました。
私のところにメイルでとどいているなかに、「東日本大震災など、災害の現場で地域活動をしてきたけれど、今回の球磨川水害のように、被災者自身が、ここまで自分たちの被災の理由、”なぜ”を追及して、調べて、まとめて発表した事例はみたことない」という声がありました。本当に「球磨川ハウス」に集う皆さんのエネルギーが充満していました。
最後の「球磨川宣言—私たちは被災してもなお川と共に生きる—」少し長いですが、下記に添付させてもらいます。昨年7月以来、というよりも1990年代の川辺川ダム問題時代からの球磨川とともに生きてきた三世代の皆さんの本音です。読み上げてくださった木本千尋さんと息子さんがその象徴的存在です。「宣言よかった!」という声、届いています。
熊日新聞記事もアップします。私も今回の通常国会の大きな山をこえて、ほっと安心しています。
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球磨川宣言 —私たちは被災してもなお川と共に生きる—
1. 球磨川は大地を形成し生態系を育む流域社会の宝であり、流域住民の暮らしはその恩恵の中にある。宝のまま将来世代に手渡すことが、いまを生きる私たちの責務である。
2. 自然豊かな球磨川は、長らく流域の暮らしを成り立たせてきた。川の豊かさは流域の山林の健やかさによって育まれてきたことから、私たちは山の健全性を求める。
3. 生態系の重要な構成要素である川は、流れ溢れる存在である。恵みを享受し減災しうる川との付き合い方を知るには、長く流域に住み続けてきた流域住民の知恵に学ぶ必要がある。
4. 日本は洪水を敵視し川の中に押し込めて早く流す基本高水治水政策をとってきた。それを現実化させる技術が連続堤防とダムだ。しかしこれらは川と流域社会を破壊する技術でもあることを、球磨川豪雨災害はこの上なく示した。
5. 基本高水治水は温暖化に伴う集中豪雨に機能不全であるばかりでなく、災害の激化に帰結した。ダムや水路や樋門は、緊急放流や急激な水位上昇、激甚な流れを促し、生命を脅かした。
6. 狭窄部や街中の支流や樋門付近の土石や流木の混じる濁流は、激甚な洪水を発生させた。生命を守る上で最も留意すべきは洪水のピーク流量ではなく、早い段階で生命が危機に晒される洪水が発生することだと、球磨川流域で私たちは確認した。
7. 温暖化に伴う集中豪雨は、山河を破壊し膨大な土石と流木を伴って、著しい破壊力を持つ洪水を流域のほぼ全支流で発生させた。そして流域各地で甚大な災害を発生させている。
8. いま国が進める流域治水の内実は私たちの考えとは異なる。私たちが求めるのは、川を育む森林と山地の保全、多様な主体を含む住民参加が担保された流域全体の豪雨対策であり、これを実現させる法の整備である。
9. 流域住民は長い歴史の中で、球磨川と共に生きる知恵を築き上げてきた。私たちは流域のこうした文化を、球磨川の豊かさと共に私たちの孫子に伝えていく。
10. 私たちはここで被災したが、これからも球磨川と共に生き続ける。川を壊す技術ではなく、 土地の成り立ちを踏まえ、省庁の縦割りに疑問を呈し、住民参加に基づく意思決定の上で、自然 豊かな川を実現するまちづくりや人間社会のあり方を求め続けることをここに宣言する
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