Facebook 2018年7月6日

桂川頑張れ!上流の日吉ダム頑張れ!そして琵琶湖頑張れ!嵐山松尾橋周辺には水防団以外は近付かないで!桂川下流部の久我橋・羽束師周辺の皆さん、2013年9月台風18号の「特別警報」が出された時、上流の琵琶湖出口・瀬田川洗堰では12時間「全部閉鎖=全閉」をして、上流からの水量をゼロに抑えました。かろうじて宇治川や桂川の堤防決壊はまぬがれましたが、今回はその時よりも大雨の時間が長いです。真剣に避難を考えた方がいいです。琵琶湖・淀川水系全体で、上下流が協力をして被害の最小化を!7月6日(また長いです、切実です、是非読んでください)。

桂川が宇治川と木津川に出会うあたりは「三川合流地域」と言われ、昔から「志水古川水絶えず」と言われた水害常襲地です。古くからの家は高い石垣の上に家をつくり水害に備えていました。しかし最近の住宅開発では全く石積みもしておらず低い土地にびっしりと住宅が建てこんでいます。新住民の方は昔の水害を知りません。その上、川の堤防はどんどん高くなっています。屋根より堤防が高い「天井川」部分もあります。万一堤防が決壊したら、命が危ないです!

今、琵琶湖周辺でも降り始めから300ミリを越える雨が降っています。周辺の400本もの川からの流量も多いです。姉川や高時川などの河川も氾濫危険水位に達しています。今、滋賀県内は少し落ち着いていますが、雨はすべて琵琶湖に集まってきます。毎秒5000トンをこえる河川水が入り込んでいると推測されます。しかし、昨日から今日にかけて、琵琶湖からの唯一の自然の出口、瀬田川洗堰では流出量を毎秒150トンにまで絞り込んでいます。つまりほとんどの河川水を琵琶湖に溜めこんでいるのです。そして下流の宇治川・淀川、そして桂川下流部などを守っているのです。

ということは、琵琶湖は自然に水位があがります。我が家の前の比良浜は、7月5日の午前0時に-20センチだったのが、7月6日午前0時には+16センチ、つまり1日で36センチ上昇しています。7月6日午後8時には+56センチ。2日間で76センチの水位上昇です。我が家の前の浜の写真、アップします。4月18日時点のゼロ水位の時の写真と比べてください。でもこのあたりは浜が広いので住宅などへの浸水はまだありません。水位が1メートルをこえると近江八幡あたりで浸水する湖辺の家もでてきます。というか、我が家も水につくかもしれません!湖辺の田んぼや畑はすでに水がつき始めているところもあります。

近畿圏は、琵琶湖・淀川水系全体で特に上流の「みっつの水たまり」(桂川上流の日吉ダムと亀岡盆地、宇治川上流の琵琶湖、木津川上流の上野遊水地)で上下流が協力をして被害の最小化を求める仕組みができています。琵琶湖がなくて、ふった雨がそのまま大阪の淀川にはいっていたら大阪の街を守るための淀川は今の何倍も大きくないといけません。

みっつの図でそれを説明します。雨の降り始めにはまず桂川、木津川の水が流れます。淀川の水位があがると天ケ瀬ダムが洪水調節をはじめ、琵琶湖出口の瀬田川洗堰を閉めます。これが全閉です。この間、琵琶湖辺では水位が上昇します。(場合によっては農地や住宅地に浸水被害がおきるかもしれません)。下流部の水がひき天ケ瀬ダムの洪水調節が終わった段階で、琵琶湖の放流(後期放流)をはじめます。いわば「時間差貯留」で洪水被害の最小化を図っています。

2013年9月の台風18号時、琵琶湖全閉による琵琶湖水位上昇の影響は約10センチと言われています。琵琶湖は日本最大の面積、650平方キロもあり、1メートルの水位を溜めるだけで、日本で最大の徳山ダム1個分の水をためることができます。琵琶湖は1450万人の命の水道水源であるだけでなく、近畿圏の水害をふせぐ巨大な水溜まり、「命を守る水溜まり」でもあるのです。

7月6日夜、近畿圏にも「数十年に一度」といわれるような「特別警報」が出るかもしれません。桂川の上流の日吉ダムはもう満杯で桂川の流量は今後増えるばかりです。あとは琵琶湖が頑張らないといけません。このあと、桂川や宇治川の水量とあわせて琵琶湖の水位にも関心を注いでください。そして、近畿圏全体で、もちろん日本全国で、被害の最小化を図りましょう!(なお桂川の写真は由良隆さんのFBからお借りしました)。

 

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