9月26日、東近江市能登川での「スポーツと文化」二つのイベントに参加、水が隠れたテーマ、愛知川流域を流れる見えない地下水でつながっていました!
能登川駅前で、滋賀県立近代美術館のアートプロジェクト「エンドレス・ミトス 」を訪問。元は銀行や自転車預かり店だった古民家空き店舗をまさにアートスポットに!
滋賀県にゆかりのある藤野裕美子さん、小宮太郎さん、武田梨沙さんが事前に東近江市を貫く愛知川沿いに、水源の永源寺の木工の木地師集落から、下流の能登川、麻織物のファブリカ村などを訪問。そこで得られたインスピレーシンを、それぞれの芸力で表現。
例えば藤野裕美子さん。能登川から永源寺まで歩いて見つけた放置されていたモノや自生していた植物を、日本画の手法で表現して「過去」「現在」「未来」をつなぐ。その配置は、古民家の柱と壁の空間に見事に輝いている。
小宮太郎さんは、ロクロを生み出したという伝説のある、惟喬親王の真っ黒の姿を、ファブリカ村の生地にアクリル絵具で浮き上がらせている。回る作品にこだわる作者がロクロに出会い、1000年の時空を超えて過去の伝統を今につなぐ。
武田梨沙さんは、縦糸と横糸で作り出される布の糸を紡ぎ、あえて立体性を強調して描き出す。その作品群は、古民家の土壁や柱や土間を飾りながら、糸を生み出してきた水の動き、水の力を表現しようとしている。
かつて「美の滋賀」というプロジェクトが動き出しました。地域の暮らしや自然、伝統の中から、普段意識していない、見えにくい美を探し磨いて、自覚的に発信しようという企画ですが、「美の滋賀」の精神が今も生きているようで、うれしかったです。
滋賀県庁で「スポーツと文化政策」を担当する中島部長や、木村近美副館長、荒井学芸員と武田梨沙さんと記念写真。私の緑マスクは、実はファブリカ村、北川陽子さんたち制作の湖東麻作品です!展示の一部??
朝一番には「東近江市能登川アリーナ」の竣工記念祝いがありました。中島部長たちはそちらにも行っていてハシゴでした。旧体育館を2025年の滋賀国体(スポーツ大会)用に建て替えたものですが、随所に地域の資源を活用する工夫が。
天井には地元木材、そして、何よりも画期的なのは、豊富な地下水を活用して、館内の冷暖房施設を省エネ型で、埋め込んでいることです。小椋正清市長と記念写真。そういえば、アートプロジェクトのテーマである蛭谷木地師58代目の跡取りが小椋市長です。繋がっています!
アート展示は10月18日(日)まで。朝10時から17時まで。会期中無休です。場所は、新快速が止まるJR琵琶湖線、能登川駅東口をでて、左のタクシー乗り場方向に歩いてください。それとわかるタペストリーが目印です。
主催は滋賀県立近代美術館、企画は荒井保洋学芸員さん、協力は、株式会社大兼工務店、ファブリカ村、後援が東近江市、東近江市教育委員会です。皆さんの力合わせがあってこその企画、楽しんでください!