あの河合弘之弁護士が突然びわ湖に出現!「嘉田さんが惚れ込んでいるというびわ湖と滋賀県のいいところ教えて!」と、猛暑の7月21日朝、突然に電話がかかる。「びわ湖と滋賀県のいいところはたくさんあるけどどこ?」と尋ねたら、「湧水がわいている村と、嘉田さんの家の前のびわ湖の水を飲みたい!」と。そこで小坂育子さんと連絡とって、河合弁護士をご案内。何も準備しないまさに突撃隊!だからこそ、素敵な出会いが!お楽しみ下さい。7月21日。(また長いです、すみません)。
河合弘之さんは、日本の各地で火の手をあげている「原発再稼働差止訴訟」の中心弁護士として活躍しています。全国の『脱原発弁護団全国連絡会』の共同代表として、約170名の弁護士と共に、日本全国の原発差止訴訟を進める弁護士として頼りがいがあります。それに加えて、今や私財を投じて、ご自分の思想と政策を表現する映画監督もしています。この2月には「日本と再生」の映画会を草津で開催、お越し下さいました。2年前にも「日本と原発」の映画会で大津へお越しくださいました。
今日、河合さんは真っ赤なオープンカーをご自分で運転して、まずは彦根、長浜から高島の針江に出現。びわ湖を左側に見て走るにはこのコースがいいとご自分で決めたらしい。「練馬ナンバー」の真っ赤なオープンカーに針江の皆さんもびっくり。長野県経由で20時間かけて来たという。すっごいエネルギー!「びわ湖をいつか一周しようと思っていたのが今日にきまりました!」と突然今日電話してくるのが河合さんらしい。私も小坂さんも珍しく自由な日でよかったです。
針江では、中山順功さんご夫妻がつくる中山工房を訪問。中山順功さんは「今、びわ湖の沖合、今日はビワマスを釣る漁師をしています!」と電話連絡。河合さんは、順功さん手づくりの「カバタトンボ」が気にいった。すぐに「孫へのみやげ」と買い求めて下さる。その間に奥さまが、カバタ水のかき氷をつくってくださる!これが冷たい!気持ちいい!
次にお隣の美濃部さんの「遊水亭」を訪問、展示してある今森光彦さんの針江関連の本を手にとってくださる。この間に中山さんから電話。「ビワマスつかめたよ!今から料理したる」という事で中山邸にひきかえす。びわ湖日焼けの順功さん、「こういう時こそ、カバタなんや!」と言いながら、たった10分ほどでビワマスを2匹さばいて下さる。その手さばきの見事さに河合さんも感動!ビワマスの内臓は、カバタのコイが待っていて、かぶりつく!だから、汚れ水は下流に流れない!
そして、つくりたてのビワマスのおつくり!一皿すべてをたいらげる河合さん。「これはうまい、あまい、油がのっている!」と感動。私は、この1匹のビワマスの裏には、古代湖としての琵琶湖の価値、固有種であるビワマスがいかにびわ湖と周辺河川の間を行き来して、命をつないで来たのか、集落としての漁業権管理など“ご託”をのべさせていただきました。上原お豆腐屋さんの「わき水豆腐」もいっしょにいただきました。
帰路、左側にびわ湖をみながら、白髭神社の鳥居も気にいったよう!そのあと、北小松、南小松をぬけて、北比良の嘉田家へ。目前にひろがる「朝日が昇る八幡山・沖島」から「夕日が沈む比良山系」の風景に驚かれる。「嘉田さんが離れがたいびわ湖って、ここなんですね、わかるなぁ!」と。いよいよ橋板から水を飲む!透明な水に驚かれる。ヒシャクで汲んでいっしょに水を飲む。「甘いね!」と第一声!そう軟水で甘いのです、びわ湖の水は。
そして、比良の山の後ろに大飯原発、高浜原発が50キロ圏内にあることも地図をみながら説明をさせていただく。「電源の代わりはあるけれど、この巨大な命の水源、びわ湖の代わりはありません!」と。「嘉田さんがいう意味がわかった!」と。遠方には四明岳を中心にした比叡山。「比叡山延暦寺、ご本尊の薬師如来はびわ湖の水神さんです」と山やまの言われを解説。
比良浜の夕食は、ソウメンと天ぷらを小坂さんとふたりで準備しました。柳の木の下にゴザをしいて、ソウメン夕食!河合さん、今晩は大津のびわ湖畔の宿でご休息と思いますが、「明日は琵琶湖博物館に行ってください、琵琶湖の多面的価値が凝縮してわかる博物館です。建設のため、私も若い時代のエネルギーを注ぎこみました」とパンフレットをお渡ししました。
それにしても、74歳とは思えない、行動的な河合弁護士のエネルギーに、私も久かたぶりに、外部からのエネルギー注入をいただいた一日でした。河合さん、ご無事に東京まで運転して帰って下さい!なお、掲載写真の撮影者は小坂育子さんです。