「琵琶湖の深呼吸に赤信号!」。滋賀県からの緊急発表です。
8月17日(月)に実施した水質調査において、琵琶湖北湖の今津沖(水深約90m)における底層溶存酸素(底層DO)が、2地点で貧酸素状態の目安である2mg/Lを下回ったと発表。なお、底層DOが2mg/Lを下回ったのは、昨年度(8月27日)よりも早く、昭和54年(1979年)調査開始以降で最も早い時期となってしまいました。8月27日(1000文字です)。
気候変動のような地球全体の問題に関しては、地方自治体の環境行政あるいは人びとの生活と直接的な関わりを実感しにくい面があります。しかし、滋賀県では、地球温暖化の影響を意識させられる出来事がこの「琵琶湖の深呼吸」の不完全状況です。
下記に滋賀県HPアドレスを掲載します。
琵琶湖の最も深いところは安曇川沖の104メートルです。琵琶湖の深層部では、表層から沈殿してきたプランクトンの死がいなどが、微生物によって分解されますが、このとき酸素が消費されます。
図に示しましたが、春から秋にかけては、表層の水温が高いため、上下の水が混合しないため、酸素が供給されず、深層部の酸素濃度が低くなります。
しかし、冬期の冷え込みにより湖の表面が冷やされ、表層部の冷たい水が深層部にもぐりこんで、上層と下層の水が混合することにより酸素濃度が回復します。
これは全循環と呼ばれるメカニズムで、私は「琵琶湖の深呼吸」と呼んでいますが、例年1 月末から2月にかけてこうした水の循環が起こります。
湖底に酸素供給がなされないと、イサザなど、湖底の生き物が生息しにくくなります。
今後、真冬になって、琵琶湖水温がさがり、また周辺部に雪が増えると、流入の河川水の水温もひくくなり、湖底の深呼吸に貢献します。
ただ、毎年雪も減り、水温も高い状態のままが続くと今後がとっても心配です。湖底に酸素供給をする大型ポンプの設置など、工学的なアイディアも出されていますが、琵琶湖のサイズはとうてい人為的に酸素供給できるような小ささではありません。わが家の前の橋板からの今日の琵琶湖の情景、お送りします。
かといって、手をこまねいてみているわけにはいきません。温暖化そのものの防止対策が根本解決かと思いますが、時間がかかります。パリ協定もうごきだしています。
2050年co2半減計画を全国、全世界ですすめる必要があります。国会でもこの問題をとりあげていますが、国からもアイディアはありません。皆さんからのご意見もお願いします。
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