滋賀県流域政策局の担当で、12月20日「今後の大戸川治水に関する勉強会 第2回」がございました。傍聴させていただきましたが、傍聴席からの発言は許されていなかったので、規定にそって意見を送らせていただきました。下記の内容です。ここに明記をして、滋賀県からの回答を待たせていただきたいと思います。皆さんからのご意見もお待ちしております。12月21日。
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三日月大造知事(寺田建吉局長、担当の皆さまへ)
(中川博次顧問、寶馨委員長さまへ)
勉強会の準備から開催の業務、ご苦労さまです。12月20日の勉強会を傍聴させていただき、次の5点について、「一県民」としてご質問申し上げます。個人的に回答していただく必要はありませんが、公にHP上で、できるだけすみやかに、県政の最高責任者の三日月知事として回答いただけましたら幸いです。
(1) 7頁 平成27年9月関東・東北豪雨9時間降水量コンターズをそのまま大戸川流域に適応する妥当性について。(特に地形条件が違いすぎないでしょうか?)
(2)9頁 検証条件には【HWL破堤】と【無破堤】と2条件をいれながら、10-11頁の「氾濫解析結果」には【HWL破堤】の4ケースしか図示がされておりません。13頁の検証結果のまとめのところには、【無破堤】の場合の浸水面積減少割合が数値で小さく示されていますが、わかりにくいです。わかりやすく対比させるために、【無破堤】の条件下での対応4ケースも図示していただけるとありがたいです。(いかにもダム効果が大きい方だけを採用した、と勘繰られるようなデータの出し方は行政の仕事の仕方として公正とは言えません。)
(3) 9頁の大戸川ダムの操作方法は、穴あきダム(流水ダム)で調節装置をつけるのですか。どのようなダム形態を想定しているのでしょうか。大戸川ダム事務所の回答をお願いします。
(4) 中川博次顧問が指摘しておられましたように、大戸川は土砂流出や土砂災害の多い地域条件があります。このような中で、ダム建設をした場合の土砂の堆積予測、土砂除けをふくめて維持管理の計画とその長期的管理費用について、ここも大戸川ダム事務所からの回答をご提示下さい。
(5) 今回の氾濫解析結果で、特に平成27年の関東・東北豪雨【HWL破堤】ケースを見ると、「異常洪水時防災操作」を行うと、急激な浸水範囲の拡大、浸水位の上昇をまねくが、「避難時間の確保」ができるので効果的だ、という提示がありました。大戸川ダム計画時の昭和60年代から平成初期には(私自身、親しい友人がこの地域におりましたので集落移転の経緯を詳しく耳にしておりました)、大鳥居から田上地域で、「大戸川ダムさえつくったら、いかなる大雨が降っても枕を高くして眠れる」と公言をして、ダム建設後の避難などは想定されておりませんでした。国は「ダムの実力以上の過大期待」と「ダム安全神話」をひろげてきたのではないでしょうか。1000年以上住み続けてきた大鳥居地区の皆さんが「犠牲になってもいい」と決意をなさり、集落移転の決定を地元に強いてきた国は、今、大鳥居の皆さんにどのような説明をなさるのでしょうか。国の担当部局にお問い合わせをしていただき、国土交通省(河川局)の幹部からの回答をいただけましたら幸いです。(1300文字)