<令和に生きる近江の祭り(その4)>

<令和に生きる近江の祭り(その4)>春の祭り三昧も今日で4日目。野洲市兵主大社、1300年の伝統を誇る古刹の春祭りを訪問。男衆が担ぐ力強い大太鼓と神輿に加えて、子ども神輿と女性の神輿を取り入れ、斬新な挑戦。まさに子どもや女性のにぎわいが地域を元気にしてくれる、未来を先取りするお祭りです!5月5日。

養老2年(718年)に、大津市湖西の穴太から亀にのって八ケ崎に上陸、陸は鹿にのって今の地に辿りついたという兵主の神さまをお祭りする神社。今も「八ケ崎神事」といい、祭神を琵琶湖から迎える行事がなされています。琵琶湖辺の「暮らしと祈りの水遺産」の日本遺産の指定地にもなっていて、楼門や本殿の重厚な建物に加えて、室町時代からの日本庭園もあり、源頼朝が寄進した武具は重要文化財で、琵琶湖とかかわりの深い文化財豊富な神社です。

今日の大祭には近郷の18地域から、大小合わせて30もの神輿や大太鼓が集まり、松並木が美しい長い参道を練り歩いて、太鼓橋を超えて、楼門から神社に宮入していきます。氏子の服装は字毎に異なっており、個性的で楽しめます。太鼓橋を渡る時に神輿の飾り物をぬきとる「うのとり」は、激しく動く神輿の上での勇壮な姿に観客がわきます。今年は18地域の代表として八夫の大太鼓が宮入りし、太鼓橋を渡るシーンは迫力がありました。

女性だけの「あやめ太鼓」「あやめ神輿」も30年ほど前に宮司さんの発案で始まったという。「神事に女性は禁忌」といろいろ反対もあったようですが、今は、兵主大社の名物ともなっています。女性が集まると若者も集まる!見事な地域おこしの工夫です。また各地域ごとに子ども神輿や子ども太鼓もつくられ、男女を問わず、小学生を中心に、宮入や「うのとり」行事も大人の神輿並みになされ、女の子が「うのとり」に挑戦する神輿もありました。

今日は一般むきのイベントとして、兵主大社のオリジナルキャラクターである「シカまるくん」と「兵さま」が登場し、野洲市親善大使の芸人「ファミリーレストラン」の出演もありました。大鳥居の下で、気楽に聴いていたら突然ファミリーレストランさんから「嘉田さんがきています、挨拶をよろしく」と声をかけられ、飛び入り挨拶をさせていただきました(微笑)。

祭りでは多くの方に出会いました。県議の冨波さん、商工会の松沢さん、西河原の子ども神輿の巡行を担う辻村さん、そして「あやめ神輿」の皆さん。あやめ神輿への参加は地域限定でもなく、年齢制限もないということ。来年は私も挑戦しようかしら!と言ったら、皆盛り上がってくれました。本気で来年に挑戦!

また本殿横の狛犬は、体の痛いところを包帯で巻くとそこが治るという言い伝えがあり、足を痛めていた石津文雄さんはさっそく包帯を奉納しました。ご利益があるといいのですが・・・。

本殿横の日本庭園は足利尊氏が寄進した、という池山回遊式の見事な庭園です。ここにホタルを呼び戻そうという企画もあり、また来年には全国の兵主神社があつまり「兵主サミット」も開催する予定という。歴史と自然を大切にしながら地域に貢献する、未来を先取りするお宮さんです。運営の皆さまのご苦労に感謝です。(また長いです。1300文字)

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