「注文をときどきまちがえる料理店in 滋賀」

「注文をときどきまちがえる料理店in 滋賀」、ちょっと不思議なレストランで昼食をいただきました。注文を間違えても、「ま、いいか」と優しく受け入れ、楽しめたら、世界は少し優しくなれる、、、。客としても、心を広く持てたら自分の自己肯定感も高まる。大津市南部、風景も優しい大石龍門町の里山で和菓子づくりに励む「叶匠寿庵」さんで、おいしい、やさしい、うれしい出会いの時間を楽しませていただきました。5月26日。

認知症はいつ誰に起きるかわからない症状です。来年私が?10年後につれあいが?2025年には、日本中で700万人が認知症になるとも推測されています。認知症になっても楽しく、元気に社会的生活ができるように、2017年に東京ではじまった運動です。今日は滋賀県でははじめての試み。大石地区の自治会や学校、企業の皆さんが力を合わせて開催くださいました。

レストランのウェイターさん、ウェイトレスさんは、認知症当事者の方たち。注文を受けて運んでくださる、、、、今日はたしかにひとつ間違いがあり、これは「あえて??」とテーブルの皆さんとでワイワイガヤガヤ。「別にこれでいいよね、どっちでもおいしいし」と和やかな雰囲気。食後のバイオリン演奏も認知症の松本武子さん。

今、世の中、ギスギスして、いわゆる人を相手にする商店やスーパーマーケット、あるいは病院など、サービス業で働く人たちが、顧客要求に耐えきれず、疲れ切ってしまってやめたり、精神的病に陥る例も少なくないといいます。そこで、例えばある労働組合では、顧客の不当な要求に対抗できるような法律を提案して、労働者を守ろうという動きもあります。

たしかに顧客要求は、サービス業の基本でしょう。でもそれが行き過ぎて目に余る光景があちこちで出現しています。要求する側もストレスがあるのでしょう。そこで、少し大目に見たり、相手のことを気遣うことで、それぞれに病や障害があっても自分らしさを失わず、お互いに補いあって、楽しく、安心して暮らせる社会がつくれるはずです。

認知症には予防・治療と、医療・福祉上の対応が必要ですが、今回の催しやあるいは「ラン併」「オレンジフェスタ」のような社会的な寛容性や受け入れの気運づくりも大変大事です。滋賀県ではじめての企画・運営にご尽力くださった半田育子さん、小金澤一美さんはじめ、多くのボランティアの皆様に感謝です。

昼食後には、大石龍門の心象絵図がつくれないか、という準備打ち合わせを、県大の上田洋平さん、甲賀市山内エコクラブの竜王真紀さんたちと「里山研究仲間」とさせていただきました。

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