Facebook 2025年8月26日 長崎県が主催する石木ダムの技術的問題の説明会に参加

8月26日(火)ここ数日の報告です。まず22日に神戸空港から長崎空港に飛び、川棚町こうばる地区の岩本さん宅に宿泊。そこで、2009年の『ガバナンス』という雑誌に大西暢夫さんが紹介している「石木ダム問題」の記事とその隣に滋賀県知事としていかにダム問題に対応しているのか取材記事がセットで保存されていました。びっくりです。23日には、長崎県が主催する石木ダムの技術的問題の説明会に参加。質問する側は市民委員会の西島和弁護士、宮本博司さん、つる詳子さん、渕康裕さん、京都からオンラインで今本博健さんです。答弁は長崎県土木部長などダム関係者です。大石知事は不参加でした。23日夜東京まで飛行機でかえり、24日には埼玉県の親族・知り合いなど訪問。25日に大津のびわ湖畔の自宅に帰りました。(1900文字、ちょっと長いです)。
石木ダムの市民委員会は今年の4月20日、6月1日に次いで三回目ですが、昨年3月に元国土交通省の河川政策の専門家である宮本博司さんが現地訪問をして、これまでの石木ダム計画の技術的問題を具体的に提起して、ようやく本来の問題が社会化されました。主な疑問点は下記の6項目ですが、8月23日の長崎県側の回答は、全く誠意が感じられず、50年前の計画を見直す方針は全くないことがわかりました。そこで下記6点は県政の最高責任者である大石知事に伝えるよう要望書としてまとめられました。
1. 気候変動の影響を考慮して治水計画を見直す必要がないか。
2. 川棚川流域における実測データを重視し、また、あるべき実測データが存在しないことを考慮して治水計画を見直す必要がないか。
3. 石木ダムが川棚川本川の洪水量を増加させるおそれを考慮して計画を見直す必要がないか。
4. 治水計画が前提とする雨量(計画規模1/100)により発生する洪水は上流域(計画規模1/30の河道)で氾濫すること、過去50年で河川改修が進んだこと等を前提に費用便益分析を見直す必要がないか。
5. ダム貯水池から漏水するおそれがあることを考慮して計画を見直す必要がないか。
6. 強制測量や強制収用などの手続は「覚書」に違反しないという認識か。長年にわたり地元の理解が得られない原因をどのように分析・評価しているのか。
石木ダム問題はこれまで私自身、何度もとりあげましたが、50年前の計画が、雨量データは佐世保市のデータをつかい、川棚川のデータはあったのに、「ない」といって無視。最近の温暖化の影響で雨量条件が変わっているのに、それも全く無視。そして今回の宮本さんの指摘で、最大のポイントは、治水ダムというが、ダムがない場合、石木川の水は急流なので本川の上流部からの水が来る前に大村湾に流れでる。逆に石木川でダムで止めるとピークがかさなり危険性がます場合があるのでは、と指摘。
それに対して、「そういう場合もある」と長崎県は返事。治水ダムがえって危険になる、というのは本来の治水機能がないということです。このことは岩本さんたち地元の人がずっと言い続けてきましたが、今回ようやく長崎県は認めたということ。でも、石木ダム計画は必要と言い張っています。県が設置した委員会も同じことを言っています。治水においてもっとも重大な点は、ダムを造ることにおいて、ダムがない時より洪水流量が増えるということは絶対にしてはいけないことです。石木ダムは造ってはいけない洪水調節ダムです。
また佐世保の利水も人口減少や節水器具の普及で、日必要量は8万トンまでおちている。それなにの、今後4万トン以上の水需要増大がある、と佐世保市は公然と表明。市が設置した委員会もそれを認めた。行政委員会はメンバー選びも行政そのものなので、委員会は基本的に賛成者でしめられています。すくなくとも過半数は。治水の委員会も同じです。そしてこれは都道府県だけでなく、国の委員会でも基本的に共通原理です。そこに公共事業の見直しがすすまない大きな理由があります。
このあと、上の6項目の質問に大石知事がどう回答してくるかが争点です。来年2月には知事の改選選挙もあります。この9月には大石現職知事が再選目指して意見表明とも言われています。こうばるの人たちの住居も田んぼも今、強制収用され住民の追い出しが図られようとしています。その行政代執行の責任者は知事です。大地から生木をはぐように、その場で生きている住民の皆さんを権力で追い出して、必要性の低いダム、というかかえって下流にとって危険なダム建設を執行する長崎県の知事の判断が問題となっています。来年2月の知事選挙での県民の皆さんの判断がポイントとなってきます。
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