琵琶湖、北比良の浜辺の交通事故で、足をもがれてしまった「橋板くん」が無事、入院先での温かい脚継ぎの療養で、よみがえりました。小春日和の琵琶湖のさざなみに映えて、湖岸での朝がはじまりました。12月初旬、浜の柳の大木も冬仕度で、美しく色づいています。橋板くんがいてくれてこそ、比良浜の風情、暮らしです。12月6日。
11月22日、いつのように週末を楽しみに琵琶湖畔の我が家に帰り、朝一番の琵琶湖への挨拶。ところが橋板くんが浜辺にころがり、足が完全にもがれている。重機のタイヤ跡がのこっている。それをたどると、東側の水上バイクハウスから西側の仲間のところへ、大型重機を運んだらしい。浜辺の橋板は目にはいらなかったようだ。「ひき逃げ交通事故!」。
翌日重機関係者のMさんが、「橋板が目にはいらなかった」と謝りにこられた。補償をしたいと。ただ、この橋板、地元の比良の橋板組合の仲間でつくったので、どこかに商売で頼めるわけではない。Mさんには、橋板で暮らしを楽しむ人もいて、子どもたちの遊び場でもあり、今後は水上バイクの皆さんにも気を付けるよう周知徹底して下さい、とお願い。
比良の橋板組合の中村正さんや浜口輝男さんなど、仲間の皆さんに相談。みんなすぐに動いてくれた。まず比良の橋板は、足が「木の又」でできている。海津や今津では角材で組んで支えるのだが、比良ではこの「木の又」が肝なのだ。比良人のこだわりがある。数日の間に、半日かけて山にはいり、左右対称で、丈夫そうな又を切りだしてくれた。そのあと、元の穴をきりぬいて、以前よりも美しく、丈夫そうに仕上げてくれた。うれしい。