Facebook 2014年6月25日

「ふるさとの大地への想いを託した」吊るし雛を、福島楢葉町の和布工房、高原さんからお送りいただきました。

6月24日(火)。滋賀県では、次世代芸術センターの皆さんのお力で、震災後3年間、福島県いわき市の子どもたちを励まそうと子どもミュージアムの支援をしてきました。今日はそのお礼に、ということで、いわき市に避難しておられる楢葉町の高原さんから、赤い吊るし雛が知事室に届きました。

「滋賀県の皆さまへ」とつづられた3枚の手紙・・・涙なしに読めません。避難所で日々の生きがいを失っていた方たちが古民家に集まり、「帰れない楢葉町の情景を古布、和布で表そうと」と吊るし雛をつくりはじめた、ということ。

「木戸川の鮭、白鳥、カモの家族、川の界隈で遊ぶ童 皆を見守るお地蔵様・・・町の天然記念物のしだれ桜 町花 山百合」など、仏様に冥福を祈る吊るし雛を475点もつくった、ということです。

そのうちの1本をお届けくださいました。赤を基調に色とりどりの和布で丁寧につくられた童、てまり、小花・・・・。ひと針ひと針運びながら、よもやま話をしながら故郷を思い集う情景が目に浮かびます。

「仮の町、仮の宿、仮の時間 もしかしたら仮の命を生きているのかもしれません。いま私たちは、二本の足をしっかり、踏ん張れる自分達の大地がないのです」

「日本中にいや世界中に、もう二度と再びこのような事故は絶対に起きてはいけないのです。起こしてはならないのです。・・・私たちのような 悲しさ 悔しさ 空しさ 辛さ 怒り 涙 そして恐怖 どなたにも味わってほしくない この事故だけで終わらせなければなりません」と。

そして「どうか滋賀県の皆様も、原子力行政と、今も起きている福島の情報に、時折耳をお貸しいただき、長い目で見守っていたけますよう、心からお願い申し上げます」と、締めくくってくださいました。

長い手紙ですが、添付します。高原さん、皆さん、ありがとう・・・。どうぞお元気で・・・・。

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