Facebook 2015年1月11日

「第8回・淡海の川づくりフォーラム」1月10日、15団体の熱い発表と、公開選考会で、みっつの団体がグランプリに!不思議な一体感の中で、川から流域、そして暮らしと新しい豊かな生き方の提案につながりつつあります。(長いです)。

「川と私たちのいい関係づくり!」を目指して全国規模ではじまった「川の日」ワークショップ。全国では18回目となりました。私自身、最初から全国のワークショップに参加をし、これを滋賀県でできないか!と知事になってから呼びかけ、実行委員会の皆さん主導で進めてきて今回が8回目。

この会合の特色は二つ。ひとつは、それぞれの活動発表を聞いてお互いによいところを「学び」「盗みあい」ながら、お互いに高めあおうという点。批判はしないというのが原点です。

それゆえ、ふたつめの特色として、「公開選考会」で、みんなで「この活動のどこがなぜすぐれているのか」ということを、選考者自らが全員の前で即興で語らなければならず、選考者に特権はなく、選考者に厳しい会でもあります(微笑)。

この方式を生み出した全国川の日の山道省三さんも東京からかけつけてくださいました。

結果は?見事グランプリは、草津市の「渋川小学校の生き物学習実行委員会」。今は草津市の中心部となっていてビルや建物ばかりですが、昭和30年代までの渋川周辺の川や水田、ホタル飛び交う暮らしぶりを数年前に「心象絵図」として描きました。

それを元に、今の「生き物地図づくり」をはじめました。昨年の発表についで、今回は、生き物と人びととの交流を紙芝居にして、地域の企業やお店などに語り歩き、2000名もの皆さんに発信してきたということ。学校の先生も「交通事故以外全く心配しませんでした。子どもたちがどんどん自分たちで進めた」ということ。

准グランプリはふたつ。ひとつは、滋賀大学の学生さんが中心となった「NPO国際ボランティア学生協会」の活動で、外来水草として広がっており、行政としても頭がいたいオオバナミズキンバイの除去大作戦を、600名もの学生を総動員して行ったものです。広がるまえに、まだ小さいうちにつみとることの重要性もデータを示してくださいました。仲間うちから、カップルも生まれているようで「未来につないで!」という声が会場からあがりました。

ふつめは、米原市姉川上流部の「水源の里再エネ実行委員会」です。高齢化率が50%を超える「水源の里」の起死回生の戦略としてだされたのが「エネルギーの自立」です。豊かな水と森の資源を住民自らがエネルギー化し、自らお金を生み出し、地域内で循環させる。水と食とエネルギーの自給、自立を果たすことで、川を遡上する鮎のように若者が姉川沿いに遡上して住みついてほしい、という楽しい夢のある活動です。価値の逆転。「過疎こそ21世紀の最先端地域に!」と。

その他、15グループすべてが個性的な活動で、甲乙つけがたい、選考者泣かせの会でもあります(微笑)。

三日月知事も挨拶と最後の表彰にかけつけてくれました。並んでの記念写真。改めて小学生、大学生、そして中高年者、この淡海の川づくり事業が三世代に広がっていること実感をして、感無量の会でした。

8回目、という8年の蓄積の背景には実は何十年という河川政策の変遷の意味が隠されています。それが今日の実感です。「川から流域、森林、上下流へ」「水から環境そして私たちの暮らしぶりや生き方へ」「今から過去そして未来へ」というひろがりつながりがまさに自然と、じねんと、繋がってきている。

3.11以降、日本人がつきつけられている、「近い水」「近い食」「近いエネルギー」の安心は、「近い人」のつながり支えられていたんだ、ということがみえてきました。

来年の9回目にむけて、今、まさに次の活動がはじまります!

懇親会では、魚のゆりかご水田米で「月夜のゆりかご」宴会でした(!)。

 

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